声帯のトラブル

歌ったあと・日ごろ

声のかすれが長引くときに起きていること

どういうこと?

声を出しているあいだ、声帯は1秒に100〜1000回ほどぶつかり合っています。無理な出し方や使い過ぎが重なると、当たる場所が硬くなることや腫れが引かないことがあり、声が戻りにくくなります。痛みが出ないまま進むものもあるので、痛くないから平気とは言えません。朝だけかすれる日が増えるあたりが、よくある入り口です。

どうするか

自分で分かるのは症状までで、中の様子は見ないと分からないものです。耳鼻咽喉科には内視鏡で声帯を直接見る検査があり、たいてい数分で終わります。いつから・どんな声かをメモして持っていくと話が早く、歌う人だと伝えれば声を使う前提で説明してもらえます。学校や職場の健診では、ここまでは見ていません。

注意

ここに書けるのは一般論までで、病名を当てるのは医師の仕事です。症状の一覧と自分を見比べて納得してしまうのが、いちばん危ない使い方になります。声を使う趣味があると最初に伝えると、休み方まで含めて相談できます。かすれが2〜3週間続く、血の混じった痰が出る、飲み込みにくいといったときは、様子見をやめて耳鼻咽喉科へ。

解説動画: 急に声が出ない!声帯ポリープって何?を詳しく解説!/ひろ先生 in よし耳鼻咽喉科

15秒で見当をつける: 健康な声帯なら声を出し続けて15秒以上は保てる、と耳鼻科医は言う。声がかれて15秒に届かない、のどがイガイガして咳き込む——そんなときは声帯にポリープができているかもしれない。症状が1週間以上続くなら一度みてもらう、が動画の目安。

閉じるはずが閉じない: 声帯のふちは本来まっすぐで、息をするときは開き、声を出すときはぴったり閉じる。ポリープがあると閉じるべきときにすき間ができ、声がかれる・出しにくくなる。ごくまれに、大きくなりすぎて息を吸うときにも邪魔になり、呼吸が苦しくなることもある。

血豆から育っていく: 一番の原因は声の出しすぎ。声帯を酷使する出し方をすると粘膜が出血して、血豆のような血腫ができる。安静にしていれば小さくなるが、そのまま声を出し続けるとポリープに育つ。風邪で頻繁に咳き込む人、喫煙で慢性的に炎症がある人も同じ道をたどる。

検査と治療の道すじ: 診断はファイバースコープで声帯を直接のぞく。声帯の動きを見る検査を足すこともある。治療はまず薬と安静で炎症を抑え、改善しなければ切除に移る。全身麻酔なら1週間ほど入院、局所麻酔は日帰りが多く、どちらも術後数週間は声を休ませる。

再発と、似た病気: 手術しても声の出し方の癖が残れば再発するので、お腹から声を出すようにして負担を減らす。乾燥・酒・カフェインのとりすぎも避ける。そして、のどのがんは初期症状がよく似ていて原因の9割は喫煙。はっきり見分けられないこともあるから、違和感が続くなら耳鼻咽喉科へ。