しゃくり

音程を合わせる

下から滑り上げて音に着地する技

どういう技術?

狙う音より少し低いところから滑り上げて、目的の高さに着地する動きです。演歌でも今のポップスでも使われ、言葉の頭に情感が乗ります。採点機種はこの上がり方を数えていてしゃくりの加点につながることもありますが、もともとは点のためでなく飾りの技です。上がる幅が大きいほど演歌寄りの粘った印象になり、小さいと今の歌らしく響きます。

やり方

フレーズの頭の言葉で、半音から一音だけ下から入ります。上がりきるまでの時間は一拍の四分の一以下、ためらうと遅れて聞こえます。息を強めるのではなく喉の力を抜いたまま高さだけを動かすのが要点で、乗せるのは歌詞の一文字目だけです。全部の言葉ではなく、一番言いたい言葉にだけ付けます。

練習のしかた

歌える曲を一コーラス歌い、付けた場所を指で数えます。一コーラスで三か所から五か所が、うるさくならずに効く範囲です。録音機能があるなら付けた版と付けない版を録って聴き比べる。しつこいかどうかは、歌っている最中の耳よりあとから聴き返した耳のほうが正しく判断します。数えるだけでも付けすぎには気づけます。

やりがちなミス

どの音にも付けていると音程が下から入る癖になり、正確率はむしろ下がります。上がりきる前に次の言葉へ進むのも、外したのと同じに聞こえます。加点を狙って数だけ稼ぐ歌い方は、点数は動いても聴いている人には重く響きます。使う場所を減らすほど、一つひとつがよく効くようになります。

解説動画: 【簡単ボイトレ】歌うまになるテクニック「しゃくり」/声が人生を変える Cyber Monkey TV

下から釣り上げる技: 目的の音をいきなり当てるのではなく、少し下から目的の高さへ釣り上げる動き。これがあると一つのフレーズが平板にならず、抑揚とアクセントが付く。採点で数えられている技のひとつでもあるが、全部にかけると変になるので、要所だけに使う技だと念を押している。

動かすのは子音でなく母音: やり方の要は母音。ふだんは子音から母音まで一瞬でつながるが、しゃくりでは子音のあとの母音を先に出し、その母音のまま目的の高さへ上げる。「か」なら「あ」の側で動かすことになる。特別な操作は要らず、動画では「めちゃくちゃ簡単」だと繰り返している。

母音で始まる言葉のとき: 「あ」のように母音で始まる言葉でも考え方は同じで、母音をいったん低い位置で出してから、同じ母音で目的の音へ上げる。動画では母音をもう一度打つイメージと言い換えている。子音があるときと同じで、動かすのは母音の側だけということになる。

かける場所の選び方: どこでかけるかは曲やフレーズによって違うが、大まかにはアクセントの位置でかけると入れやすく、効果も出やすい。動画では一つのフレーズの中で強く出したい三か所だけにかけて聴かせている。全部にはかけない。フレーズの意味を理解したうえで場所を選べ、と締めている。