音程が下がりやすい場所
音程を合わせる
歌のなかで音程が下がりやすい場面
どういう技術?
同じ人が下がる場所は、たいてい決まった四つです。長く伸ばす音の後半、息を吸った直後の一音、高い音から降りてきた着地、そして曲の二番以降。原因は耳の悪さではなく息が続かないことと体の疲れにあることが多く、だから聞き分けよりも息の使い方の側から直っていきます。どれも自分では気づきにくいのが厄介なところです。
やり方
伸ばす音は後ろ半分でむしろ息を足すつもりで支えます。吸った直後は勢いが余るので一音目だけ小さく入る。降りてくる音では顎を引かず、高い音のときの姿勢のまま着地します。二番に入るところで一度だけ立ち方をつくり直すと、後半の落ちは目に見えて減ります。声の支えが分かってくると、この四つはまとめて軽くなります。
練習のしかた
録音機能で一曲録り、下がった場所に印を付けます。三回歌えば同じ場所に印が集まるはずで、そこが自分の弱点です。以後はその小節だけを取り出して3分ほど繰り返す。曲を頭から何度も通すより、同じ四小節を回すほうがはるかに早く直ります。日を変えて録り直すと、疲れによる下がりと癖による下がりが分かれます。
やりがちなミス
下がる自覚がある人ほど、直そうとして全体を張り上げてしまいます。すると喉が早く疲れ、後半でいっそう下がるという順番になります。乾きも原因になるので二曲に一回は水を含んでください。半音以上ずれたままなら、その曲のキーが高すぎることを先に疑います。水は一気に飲まず、少しずつ含むほうが効きます。
解説動画: 【200万回】音程正確率を劇的にアップさせる方法!【解説+トレーニング】【しゃくり加点の疑問!?】/ラニー歌うま相談室 | MASAYAH
外す人の大半は三番目の型: 正確さを四段階で見る。高さが全く分からない、なんとなく分かるが確信が持てない、高さは分かるのにコントロールできない、分かっていて操れる、の四つ。何千人を教えてきて大半は三番目だという。ちなみにずれが全く無い声は機械の側で、人が歌う以上は多少ずれるのが普通だとも言っている。
声はアナログ、音階はデジタル: 人の声はアナログ時計の針と同じで、隣り合う音のどちらにも属さない中途半端な高さをいくらでも出せてしまう。いっぽう曲のほうは鍵盤のように飛び飛びの音階でできている。だから声の側も飛び飛びの音階として捉える感覚を体に入れないと、いつまでも中途半端な場所に留まることになる。
半音の幅を体で覚える: 音の種類は十二しかなく、しかも隣どうしの幅はすべて同じで、段差のそろった階段にたとえられる。この半音ひとつぶんの幅を感覚で持っておくと、鍵盤で確かめなくても「次の音は今からどれくらい離れているか」を思い描ける。狙いを定めるには、この距離のイメージが先に要る。
音程は点で捉える: 外してしまう人はたいてい音程をまっすぐキープできていない。この動画では、ひとつの音を出だしから終わりまで同じ高さで保つことを「点で捉える」と呼ぶ。練習でも下から探るように入らず、跳ねるように頭から当てるのが条件で、伸ばしている最中に揺れてしまっては意味がないと繰り返す。
毎回下から入る癖: 下からふわっと上げるしゃくりは、たまに出てくるスパイスとしては有効。ただし毎回やると音程が定まらないままになり、リズムまではっきりしなくなる。作者は採点でこれが加点になること自体に疑問を述べている。練習を録音して聴き返し、ずれや下から入る癖が出ていないか自分で厳しく判定する。