エコー
音の設定
どこで使う: どちらでも
エコーは、声に残響を足して聞こえ方を整える設定。
どういうもの?
マイクの声を少し遅らせて重ね、後ろに尾を引かせる設定です。音響の一般論では、残響は距離による音の弱まりを補う一方、多すぎると音が混ざって濁るとされています。テンポに合わせた4分・8分音符ぶんの遅れ(ディレイ)は原音とはっきり別に聞こえ、残響は初期の反射が原音と混ざって音色を変えうると、録音の解説は書きます。長く温かい残響は音を奥へ押しやり、短く明るい残響は近く感じさせるとも書いています。カラオケ機の中身を説明した中立の資料は見つからなかったので、ここでは一般の話として書いています。
使い方・設定の目安
動画の機械では初期値が33で、20・10・0と下げるほど自分の声がはっきり聞こえたと実演されています。まず0〜10の浅い側で一曲歌い、声がはっきり聞こえるかを確かめます。早い曲は0でよく、ゆっくりの曲だけ少し足すのが動画の勧める目安です。動画では、マイクを上げていくと声がこもってしまうので、伴奏を下げて比を取るほうがよいと勧めています。目盛は機種で違うので、数字より自分の耳で決めてください。決めた値を控えておくと、次に歌うとき探し直さずにすみます。
注意・トラブル
深くすると、前の声が後ろに被って聞き取りにくくなり、自分の出している声もはっきり聞こえなくなると動画は説明します。練習の日は浅いまま、早い曲は0でも足りると動画は話します。残響が長く温かいと音が奥へ押しやられる、という話は録音(ミックス)の解説によるもので、カラオケ機のエコーを測った資料は見つかっていません。エコーの深さと採点の関係は、資料では確かめていません。音程のずれは、音程バーの合わせ方の練習で目と耳の両方を使って確かめてください。終わったら元の位置へ戻しておくと、次の組が迷いません。
出典
- 動画 MusicSiesta カラオケが一瞬で変わる設定のコツ【エコーと音量調節】
- 資料・英語 Geoff Smith/Sound On Sound(2012) Creating & Using Custom Delay Effects
- 資料・英語 Paul White/Sound On Sound(2006) Choosing The Right Reverb
- 公的機関・英語 R. Nave/ジョージア州立大学 HyperPhysics Reverberation
解説動画: 即戦力!プロがよく使うボーカルリバーブの万能設定を紹介【DTM】/Keinoaza DTM Channel
良い響きの3条件: この動画が目標に置くのは、控えめで、原音を濁さず、それでも存在感がある響き。矛盾して聞こえるが、量を絞ったうえで響きの質を整えれば両立すると説明する。ありがちな失敗は響きが出すぎて全体がぼやけることで、余韻はすっきりさせたまま声だけを厚くするのが狙いだという。
余韻の長さは1秒前後: 響きが消えるまでの時間は1.0秒前後を基準にし、曲に合わせて0.8〜1.2秒ほどの幅で動かす。バンドの伴奏に混ぜるときは0.7〜0.8秒まで詰め、すっきりした聞こえ方にする。逆に1.2秒まで伸ばすと、声が切れたあとにふわっと残る感じが出る。
声の直後にすぐ響かせない: 声が出てから響きが始まるまでの間を50〜80ミリ秒、標準では60ミリ秒ほどあける。伴奏に押されて物足りないときは120ミリ秒まで広げると遅れて返る感じが出て響きが豊かになり、すっきりさせたいときは50ミリ秒まで詰める。普段動かすのはこの間と余韻の長さの2つだけだという。
高い音を削ると濁らない: 響きの高い成分を削るのが4つ目の要点。削りすぎると不自然になり、緩めると高い成分が残るので、境目を動かしながら中間を探す。ひとつの調整だけでは追い込めないことが多く、後段の音質調整も併せて使う。低い成分が出すぎるときは下側も落としていた。
深さは伴奏と混ぜて決める: 正解は数値ではなく出てきた音で判断すると説明する。伴奏と混ぜてほとんど分からない程度まで下げ、ただしかすかに聞こえる分は残す。声だけで聞き直すとなんとなく分かる、その量が目安だという。実演でも大きくかけた状態から聞かせ、そこから絞り込んでいた。