最大ドローダウン

リスクの測り方

見る対象: ファンド

いちばん高いところから、いちばん下まで

何の数字?

高値からその後の安値まで、最大でどれだけ下げたかを高値に対する割合で示す数字です。(安値−高値)÷高値で求め、たとえば100が40まで下がれば60%です。買った値より上にいても、高値から下がれば数えます。標準偏差がばらつきの幅を見るのに対し、こちらは実際に通った一番深い谷を見るので、自分がその下落に耐えられるかを想像しやすいのが利点です。

読み方の目安

下げ幅が深いほど、元に戻すのに要る上昇率は急に大きくなります。5割下げれば+100%(2倍)、9割下げれば+900%(10倍)です。letYourMoneyGrow.com(YouTube)は、93%下げた仮の例で、年15%で増え続けても戻るまで約19年かかると計算しています。「半分になっても持ち続けられるか」を自問してから株式の比率を決めてください。

これだけで判断すると危ない理由

過去の最大値であって、上限ではありません。観測期間が長いほど深くなりやすく、Magdon-Ismail らの2004年の論文は、ブラウン運動(ランダムな動きの数学モデル)で、最大ドローダウンの期待値が期間とともに増えると示しました。戻るまでの長さも効きます。1929年 世界恐慌では、配当を含まないダウ工業株30種平均が高値から約89%下げ、高値を戻すまで約25年かかりました。

どこで見られるか

運用会社のレポート、指数の提供元のページ。MSCI は指数のページに、MSCI World(先進国株)の最大ドローダウンを57.82%(2007年10月末〜2009年3月、2026年8月末時点)と載せています。測った期間とデータの間隔で値が変わるので、確かめてください。相場の歴史図鑑(2008年 リーマン・ショックなど)にも、下落率と回復年数を載せています。

出典

  1. 動画・英語 Ryan O'Connell, CFA, FRM(YouTube) Maximum Drawdown Calculation Explained in Excel | Portfolio Risk Analysis
  2. 動画・英語 letYourMoneyGrow.com(YouTube) The Maximum Drawdown explained in 3 minutes: briefly & comprehensively
  3. 論文・英語 Malik Magdon-Ismail, Amir F. Atiya, Amrit Pratap, Yaser S. Abu-Mostafa(Journal of Applied Probability)(2004) On the maximum drawdown of a Brownian motion
  4. 公的機関・英語 Federal Reserve History(米国の連邦準備制度) Stock Market Crash of 1929
  5. 資料・英語 MSCI(2026) MSCI World Index