三十六計図鑑 | オトモストラテジー

共に戦う軍の主力を、陣替えのたびに抜く計。

偸梁換柱

絵: オトモシリーズ(画像生成で描いた絵)

計の順

第二十五計

読み

とうりょうかんちゅう

意味

共に戦う相手の陣から主力を抜き、崩れた所で取り込む計。解語は言う。陣を何度も変えさせ、強い部隊を抜き、自ら敗れるのを待って乗じる。計に付いた解説は、陣を支える精兵を梁と柱に喩える。解説が相手に置くのは、別の敵と共に戦う軍である。結びの「輪を曳く」は易に同じ句があり、解釈に幅がある。

名前のもとになった故事

計名は「梁を偸み柱を換う」と読む。四字は小説『紅楼夢』第九十七回に見える。賈宝玉は林黛玉を娶ると信じて式に臨むが、覆いを取ると花嫁は薛宝釵だった。王熙鳳が仕組んだ入れ替えで、作中の李紈が「偸梁換柱の計」と呼ぶ。計に付いた解説は故事を引かない。

見分け方

同盟を組める戦略ゲームやボードゲームで、味方から配置替えを何度も頼まれたら疑う。替えるたびに、主力の駒の居場所を確かめる。要の駒が前線から消えていれば、この形である。

よくある誤解

ひそかに物事の中身や性質をすり替えるたとえとして使われる(台湾の教育部『成語典』)。解語が言うのは、陣を何度も変えさせて主力を抜くことである。すり替わるのは品物の中身ではなく、陣を支える兵である。

出典

  1. 資料・中国語 維基文庫 三十六計 並戰計
  2. 公的機関・中国語 中華民國教育部(2020) 成語典 偷梁換柱(修訂本參考資料)
  3. 資料・中国語 維基文庫 紅樓夢 第九十六回
  4. 資料・中国語 維基文庫 紅樓夢 第九十七回
  5. 資料・中国語 維基文庫 周易 既濟
  6. 資料・中国語 維基文庫 周易 未濟