三十六計図鑑 | オトモストラテジー

小さな敵は、逃げ道をふさいで囲む計。

関門捉賊

絵: オトモシリーズ(画像生成で描いた絵)

計の順

第二十二計

読み

かんもんそくぞく

意味

数の少ない敵は、追い回さずに、逃げ道を断って囲め、という計。解語は易の句を借り、進んで行くのはよくないと添える。計に付いた解説は理由を挙げる。逃げた敵は、よその手に渡る。追えば誘いに掛かる恐れがある。囲めないなら放してよい、とも言う。

名前のもとになった故事

計名は「門を関ざして賊を捉う」と読む。戸を閉めてから盗人を捕まえる姿である。もとになった故事は、確かめた範囲では見当たらない。計に付いた解説は兵書『呉子』を引く。命を捨てた賊が一人野に伏せば、追う千人がみな怯えて見回す、という句である。清代の小説『施公案』には、家に忍び込んだ盗人に「関門捉賊の計」を使う場面がある。

呉子絵: オトモシリーズ

見分け方

将棋や囲碁の終盤で、相手が駒や石を追わずに、逃げる先へ先に一手置いてきたら、この形である。見る所は、いま当たっている所ではなく、出口の数だ。追われている側なら、出口が残っているうちに外へ出る。

よくある誤解

字面からは、囲んで一人も逃がすな、という強い言葉に読める。解語が言うのは「小さな敵」に限った話である。計に付いた解説も、逃げた敵は追うなと言い、囲めなければ放してよいと結ぶ。必ず捕らえよという計ではない。

出典

  1. 資料・中国語 維基文庫 三十六計 混戰計
  2. 資料・中国語 維基文庫 周易 剝
  3. 資料・中国語 維基文庫(吳起) 吳子(勵士第六)
  4. 資料・中国語 維基文庫 施公案 第四一〇回
  5. 資料・中国語 維基文庫 野叟曝言 第三十六回
  6. 公的機関・中国語 中華民國教育部(2020) 成語典 成語檢索「關門捉賊」(正文・附錄とも0則)