パレート効率

解きかたの考え方

パレート効率は、誰かを悪くしないかぎり誰も良くできない状態。ナッシュ均衡の「安定」とは別の物差し。

何を表す考え方か

ある結果より、少なくとも一人が良くなり、誰も悪くならない別の結果があるとき、元の結果はパレート劣位にある。そういう別の結果がない状態を、パレート効率(パレート最適)という。

どういう設定で考えるか

SEP は、分配 β が別の分配 δ よりパレート優位であるとは、β で少なくとも一人が良くなり、誰も悪くならないことだと説明する。SEP の囚人のジレンマの数値では、双方が協力する (3, 3) が、双方が裏切る (2, 2) よりパレート優位にある。

誰がいつ示したか

開いた資料は、この概念を導入した人物や年を書いていない。

当てはまらない条件

定義にあるのは「誰も悪くならない」ことだけで、分け方の公平さは含まれない。パレート効率な結果は一つとは限らず、そのうちどれが良いかを決めるには、別の基準が要る。

よくある使われ方とのずれ

ナッシュ均衡と混ぜて語られやすいが、別の物差しである。ナッシュ均衡は「単独で動く理由がない」という安定性で、パレート効率は「全員を悪くせずに良くできる余地がない」という効率性である。囚人のジレンマの均衡 (2, 2) は、均衡でありながら、それよりパレート優位な (3, 3) がある。