BATNA
交渉の考え方
BATNAは、交渉がまとまらなかったときに選ぶ、最善の代わりの選択肢。合意案を比べる基準になる。
何を表す考え方か
Best Alternative to a Negotiated Agreement の略で、交渉が合意に至らなかったときに当事者が取る最善の代わりの選択肢。目の前の合意案が、それより良いかどうかの物差しになる。
どういう設定で考えるか
Harvard Law School の Program on Negotiation(PON)の解説(スブラマニアン)は、BATNA を「合意できなかったら何をするか」と説明し、これが合意案を受けるべきか、交渉でどれだけの力を持つか、いつ席を立つかを決めると述べている。架空の設定で考える。ある商人が、買い手が現れなければ壺を来月に銀貨 90 枚で売り直せると見込んでいるなら、この見込みが商人の BATNA で、90 を下回る案を受ける理由はない。
誰がいつ示したか
PON の解説は、この概念をフィッシャー、ユーリー、パットンの『Getting to Yes』が示したとしている。
当てはまらない条件
代わりの選択肢の価値を、合意案と同じ物差しに直して比べられることが前提になる。PON は、BATNA は、それをどれだけ正しく理解しているかの分しか強くない、と述べている。
よくある使われ方とのずれ
BATNA は「これ以上は受けない」という最低ラインの数字(留保点)とは別のものである。BATNA は代わりの選択肢そのもので、留保点は、その選択肢と比べて合意を受けても受けなくても同じになる境目の条件である(PON の説明)。