攻撃の力の漸減

攻撃と防御

篇: 第七篇

攻撃の力の漸減は、攻め込む側の力が進むにつれてどのように目減りしていくかを説く章。

『戦争論』のどこにあるか(篇と章)

第七篇「攻撃」第四章「攻撃の力の漸減」。

原語と原文

「Viertes Kapitel: Abnehmende Kraft des Angriffs」(第四章 攻撃の力の漸減)。

クラウゼヴィッツの言っていること

この章でクラウゼヴィッツは、攻め込む軍が敵の領土を進むにつれて、占領した土地を守るための兵力を割かねばならないこと、補給線が伸びて維持の負担が増すこと、行軍そのものによる消耗が積み重なることなどを挙げ、攻撃する側の力は前進とともに次第に目減りしていくと説く。そのうえで、この力の目減りには限界があり、その限界を越えて進めば攻撃はやがて続けられなくなると述べる。

研究者の間で読みが割れるところ

この章と、同じ篇にある「攻撃の頂点」の議論とがどこまで同じ内容を別の角度から述べたものなのか、それとも別の段階で書き加えられた議論なのかは、未完のまま遺された草稿の性質もあって、研究者の間で見方が分かれる。

よくある引用とのずれ

「攻めはいずれ息切れする」という一般論として紹介されることがあるが、原文が挙げているのは占領地の守備・補給線の負担・行軍の消耗といった具体的な要因であり、単なる体力や勢いの比喩にとどまらない。