カフェインと昼寝を組む
カフェインと食べもの
先に飲んでから短く寝て、眠気の戻りを抑える
どんな技?
眠気で手が止まる時間を短くする組み合わせです。カフェインを含む飲みものを先にとり、そのまま間を置かずに横になり、15分から20分ほどで起きます。起きたころに効き始めるので、仮眠明けの鈍さをやり過ごしやすくなります。眠れなくても目を閉じている形で構いません。狙うのは理解や暗記ではなく、眠気で落ちる作業の側です。
なぜ効くのか
短い仮眠は眠気を下げますが、起きた直後は判断が鈍る時間が残ります(寝起きの鈍さ)。飲んだものが働き出すまでには時間差があるので、先にとってから寝るとその谷と重なる形になります。仮眠だけだと眠気が戻るのが早く、飲むだけでは横になって休む時間がありません。片方ずつでは埋めきれない部分を、順番で重ねる考え方です。
やり方
眠気が濃くなった時点で飲み、机で伏せるか横になります。目覚ましは20分より前に鳴るようにして、深く寝入る前に切り上げます。起きたら明るい方へ移り、体を起こしてから軽い作業に戻します。1日に何度も足す形ではなく、午後の一度までにとどめます。夕方以降は夜の眠りを削るので、カフェインを飲む時間の線引きが先に来ます。
はまりどころ
確かめられているのは眠気と単純な作業の成績で、勉強がはかどるという話ではありません。実験は十数人の規模で、材料も運転や単調な課題です。夕方以降にやるとその晩の眠りを削り、翌日の眠気に回ります。仮眠が長引くと鈍さが伸びるので、長さの目安は昼寝の側で確かめます。日ごろの寝不足は返らないので、睡眠時間を削らないの側が先に来ます。
確かめられ方
Reyner と Horne が1997年に行った運転シミュレータの実験では、眠い運転者12人を比べています。飲んでから短く眠る条件が、カフェイン単独より逸脱を減らしました(プラセボ比で9%対34%)。Hayashi らの2003年の報告でも仮眠前にとる形が回復にいちばん有効で、効果は1時間続いたとされます。どちらも少人数の実験で材料は運転や単調な課題であり、学習の成績は測られていません。
解説動画(海外・英語): Scientists agree: Coffee naps are better than coffee or naps alone/Vox
飲んでから寝る: 眠くて力が出ないときの手として、コーヒーだけでも仮眠だけでもなく飲んでから寝る形を紹介する短い解説です。カフェインは眠りを邪魔すると思われがちですが、効き始めるまでには少しかかると断ります。小腸から血に入り脳に届くのはおよそ20分後で、その20分を眠って過ごせば目覚めたときの気分がよいと述べます。
眠気のもとを塞ぐ: そもそも頭が重くなるのは、脳の働きの副産物であるアデノシンという物質がたまるからだと説明されます。日中ずっと増え続け、脳の受け口にはまると神経の動きを遅くします。カフェインはこのアデノシンと形がよく似ていて、受け口を先に塞いで眠気の合図が入るのを邪魔します。ブレーキペダルの下に木片をかませる例えが使われます。
眠ると先に減る: 組み合わせがうまくいく肝として、眠ること自体がアデノシンを片づける点が挙げられます。寝ているあいだにたまった分が引いていくので、遅れて届いたカフェインは空いた受け口に入りやすく、押し合いをしなくて済むという説明です。片方ずつでは起きない噛み合わせが、順番を決めることで生まれるという筋道になっています。
20分より前に起きる: 難しいのは時間の合わせ方だと言います。素早く飲み干したいので、エスプレッソや冷たいコーヒーが挙がります。そして寝入る前に20分より前に鳴る目覚ましを用意します。長く眠ると深い段階へ入ってしまい、起きたあとに頭が働かない時間が残るからです。動画はこれを寝起きの鈍さと呼ばれる状態だと言い添えます。
眠れなくてもよい: 裏づけについては研究の蓄積は多くないと断ったうえで、15分の組み合わせを試した人は、コーヒーだけ・仮眠だけのときより運転シミュレータでの誤りが少なく、3分ごとの眠気の申告でもずっと目が冴えていたと紹介します。寝つけない人でも、飲んでから数分うとうとするだけで起きたときには冴えを感じられると結びます。