ベンチュリ効果
圧力と速さ
管を細くすると速くなり圧力が下がる
どんな現象?
管の途中をなだらかに細くして、また広げた形のことです。いちばん細いのどと呼ばれる部分で流れが速くなり、壁を押す力はそこで最小になります。のどに小さな穴を開けておくと、外の空気や液体がひとりでに管の中へ入ってきて、流れに混ざったまま先へ運ばれていきます。
なぜ起きるか
通り抜ける量は前後で変わらないので、断面が半分になれば速さは二倍です。速くなるには進む先の圧力が低くなければならず、だからのどでいちばん低い。広がる区間では逆に減速して圧力が戻ります。のどの穴の外は元の大気のままですから、外の方が押し勝って中へ入る。管が引っぱっているのではありません。
どこで見られるか
霧吹き、ガス機器で空気を混ぜる部分、上下水道や工場で流量をはかる絞りなど、身近なところに埋まっています。量の勘定は連続の式、圧力の読み方は動圧と静圧が受け持ちます。家庭なら、細いホースの先を指でつまむと勢いが増すのが入り口です。ただしこのときは流れる量そのものも減っていて、断面の比だけで速さが決まるわけではありません。
勘違いしやすいところ
「吸い込む」という言い方はここでつまずきます。引っぱる力はどこにもなく、外の大気が押し込んでいるだけです。くわしくは「吸い込む力」という言い方へ。また、のどのあとを急に広げると流れが離れてしまい、圧力が戻らず効きも落ちるので、絞りはゆるやかな形でないと働きません。
解説動画: 流体力学第19回「流速と圧力の関係」ベルヌーイの定理【機械工学】/単位が取れる機械工学【メカニカル大学】
細いと圧力は下がる: 一部が細くなった管を、右向きに流体が流れている。細くなったところでは流れにくくなって圧力が上がりそうに思えるが、実際には反対で圧力は下がる。動画はこれを直感とは相反する真実と呼び、ここから順に解き明かしていく。
水平な管でのベルヌーイ: 水平な管なら位置エネルギーが要らないので、ベルヌーイの式は短い形になる。この式から2つ読み取れる。流体は圧力をエネルギーとして持っていること、そして圧力と運動エネルギーが互いに移り変わり、その合計は保存されること。
連続の式で流速を出す: 次に細い前後の2つの断面へ連続の式を立てると、断面積かける流速がどちらの断面でも等しくなる。したがって細いほうの流速は、2つの断面積の比のぶんだけ太いほうより速い。流速が速ければ、運動エネルギーもその分大きい。
増えた分だけ圧力が減る: 細い断面では運動エネルギーが大きくなっている。合計は保存されるので、増えた分だけ圧力のエネルギーが減る。こうして細いところで圧力が下がることが理論的に導けた。感覚とは異なるが、連続の式とベルヌーイの定理を合わせれば理解できる、というのが結び。