台風
空と天気
暖かい海の上で育つ巨大な空気の渦
どんな流れ?
海の上で生まれ、中心へ渦を巻きながら空気が入り込む背の高い空気の渦です。北半球では上から見て反時計回りに回り、中心へまっすぐ入らずに円を描きながら近づきます。強いものは中心に目ができ、そのまわりを積乱雲の壁が取り巻いていて、そこがいちばん激しく荒れます。直径は数百キロ、寿命は数日から一週間ほどです。
なぜ起きるか
暖かい海から蒸発した水蒸気が上昇して雲に変わるとき、水が抱えていた熱が空気に戻ります。暖まった空気は周りより軽くなり、中心付近では上へ抜けたぶん空気の重さが減って気圧が下がります。低いところが引き寄せるのではなく、周りの重い空気に押されて中心へ動くのが実際で、地球の自転で進む向きが横へそれるためまっすぐ入らず回り込みます。回りながら水蒸気を運び続けるので加熱が止まらず渦は育ちます。急に発達する条件はまだ完全には説明できていません。
どこで見られるか
日本付近では夏から秋に多く、海面の水温がおよそ26度から27度を上回る海域で生まれやすいとされます。衛星画像では白い雲の渦として写り、強いときは中心の目まで見えます。地上にいても、風の向きが時間とともに回るように変わるので、中心が自分のどちら側を通ったのかが見当をつけられます。
危険と注意
進行方向の右側は、渦の風に台風自身が進む速さが加わるぶん強く吹きます。中心では気圧が低いぶん海面を上から押す力が弱く、周りの海面に押されて水位が上がり、そこへ岸向きの風が水を寄せると高潮になります。山沿いの大雨による川の増水も重なります。雨風が急に弱まった時間は目の中かもしれないので、通り過ぎたと決めないでください。避難は気象庁と自治体の情報に従ってください。
解説動画: 台風のしくみ/How a Typhoon Occurs *Audio in EN / DE / FR / PT / ES/でんじろう先生のはぴエネ!【公式】Mr. Denjiro's Happy Energy!
お湯とドライアイスの渦: 動画はまずビニールシートの上にお湯を張り、3か所にドライアイスを置く。立ちのぼった霧が、お湯から生まれた上昇気流に流れ込み、そこへ回転の力が加わると渦ができあがる。台風が生まれるのもこれと似た仕組みだ、というのがこの短い実験の主張になっている。
実験の回転は偶然だった: ただし、この実験で回転が生まれたのはたまたま。実際の台風に回転を与えているのは地球が生むコリオリの力だと動画は続ける。それを目に見える形にするために持ち出すのが、小型カメラを載せた回転台。まず台を止めたままボールを転がすと、当然ながらまっすぐ転がっていく。
まっすぐ転がしたのに曲がる: 次に台を反時計回りに回してから、同じようにボールを転がす。すると、回転台に載ったカメラの目線では、まっすぐ投げたはずのボールが弧を描いて曲がる。台が回っているせいでボールを曲げる力が働いたことになり、これがコリオリの力。回転台の回転が地球の自転にあたるという対応で話が進む。
台風になるまでの順番: 動画が示す順番はこうだ。海面の温度が高いところで上昇気流が起き、そこに低気圧ができる。するとその低気圧へ向かって空気が流れ込む。この流れに地球の自転が生むコリオリの力が加わって回転が生まれ、台風になる。最後はドライヤーの後ろ側で強い上昇気流を作り、はじめの実験を回転台に載せ直し、本格的な台風を作ってみせる。
南半球では逆に回る: 北半球では自転が反時計回りに見えるので、台風も反時計回りに回る。実験で回転台を回していた向きも反時計回りで、北半球のほうを再現していたことになる。ところが南半球から見ると自転は時計回りなので、あちらでは時計回りの台風ができる、と動画は締めくくっている。