連続の式
基本の考え方
入った量と出た量が釣り合うという決まり
何を言っている?
管や部屋のように、ある区間を切り出して考えます。中に溜め込む場所がなければ、そこへ入ってくる量と出ていく量は釣り合うはずだ、というだけの話です。水道の元栓を絞らないかぎり、途中の管が太くても細くても、一秒あたりに通る量は同じです。だから断面が細いところでは同じ量を同じ時間で通すために速さが上がり、太いところでは同じ量のまま緩みます。
読み方の目安
断面が半分なら速さはおよそ二倍、という反比例の目安で読みます。空気のように縮むものでも、マッハ0.3ほどまでは体積が変わらないとみなして同じ読み方ができ、それより速いと縮む効果が入って崩れます。縮む流れでは、太さと速さに加えて濃さの変化まで入るので、三つの掛け算で釣り合いを見ることになります。
どこで使われているか
水道管の口径の決め方、換気ダクトの設計、絞りを使った流量の測定まで、量を数える場面の土台になっています。家庭では蛇口の水が細くなるのがそのまま見える例で、落ちるあいだに重力で速くなったぶん、同じ量を通すために水の筋が細く絞られます。工場の配管ではあえて太くして速さを落とし、壁との摩擦で失う圧力を抑える使い方もされ、詰まりや漏れを探すときも、まずここを疑います。
はまりどころ
「細いから速い」とだけ覚えると危うく、速さが先で細くなる場面もあるので順番を決めつけないでください。途中で漏れる、溜まる、湧き出すときは成り立ちません。壁ぎわは遅く中央は速いので、つねに断面の平均で話していることも忘れずに。平均で二倍と出ても、中央だけを見ればもっと速く流れています。
解説動画: 【配管】配管流速の計算方法/エネ管.com
速すぎると何が困るか: 配管を設計するとき、中を流れる流体の流速は重要な手がかりだと切り出す。速くなりすぎると摩擦でエネルギーが失われて圧力損失が大きくなり、機器の寿命を縮める。圧力損失が大きいと使用先で欲しい流量を確保できず、機器の能力が落ちる。実務は計算ソフトを使うが、その計算ロジックを知るために手順をたどる、という立て付け。
流速は三手で出る: 手順は三つに分かれる。体積流量を計算する、配管の断面積を計算する、体積流量を断面積で割る。一秒あたりに通す体積が決まっていれば、あとは通り道の広さで割るだけで管の中の流速が出る、という順番で組み立てていく。
体積流量と質量流量: 流量には体積流量と質量流量という二つの見方があり、単位は立方メートル毎時とキログラム毎時で別物。一トン毎時の水なら体積流量はおよそ一立方メートル毎時、質量流量は1000キログラム毎時にあたる。質量流量から体積流量へ直すときは比体積を掛ける。
気体は圧力で変わる: 水は圧力が変わっても体積流量がほとんど変わらないので、そこは気にしなくてよいと言う。ただし空気やガス、蒸気のような気体の配管では圧力によって比体積が変動するため、管内の圧力を考慮した比体積を入れる必要がある、と念を押している。
一インチの管で試す: 例として1000キログラム毎時の水を1インチ(25A)の配管へ流す。内径27.2ミリから断面積は0.000581平方メートル。流量を3600で割ると毎秒0.278キログラム、体積に直して毎秒0.000278立方メートル。断面積で割ると毎秒およそ0.49メートル。この値を見ながら配管径を選んでいく。