立入禁止・釣り禁止エリア

法律・ルール

立入禁止・釣り禁止エリアは、ロープや看板の外側での転落事故が特に多い

見分け方

港湾施設、商業埠頭、防波堤の外側、水門やダムの周辺、そして多くのため池は立入禁止または釣り禁止です。港では港湾管理者である都道府県・市が条例で立入禁止区域を指定していて、大阪港の例では転落事故の危険性に加え、国際航海船舶の保安や港湾荷役を安全に行うためという理由が示されています。漁港では漁業活動の妨げにならない範囲でのみ釣りが認められ、可否の判断は漁港管理者である都道府県・市町村に委ねられています。ロープ・フェンス・看板が目印ですが、表示が古くて読めない場所も多いのが実情です。

危険・注意

不法侵入になるだけでなく、ゴミや事故が原因で「元は釣りができた場所」が次々に閉鎖されています。水産庁は2023年6月、釣り糸が漁船の進路を妨げる、立入禁止区域への侵入、ゴミの放置、無断駐車といったトラブルが漁港で相次いでいるとして、釣り利用のガイドラインをまとめました。新型コロナ以降、密を避けられる屋外レジャーとして釣り人が増えたことも背景にあります。海上保安庁第四管区によると、釣り中の事故の約7割は防波堤・岸壁・消波ブロックといった港の施設で起きていて、海中に転落すると約4割が死亡または行方不明になっています。立入禁止の看板が古びて読めなくても、そこが危険な場所であることに変わりはありません。

どうする

ロープをまたがない、フェンスを越えない—— これが最低ラインです。判断に迷ったら、その場所は諦めて釣り公園や有料の海釣り施設を選んでください。駐車場所も含めて確認すること。路上駐車と近隣への迷惑が閉鎖のきっかけになるケースが多くあります。桟橋など釣りを認めている漁港でも、利用時間や対象者を独自に定めている場合があります。たとえば黒部市石田漁港のつり桟橋は、利用時間を季節ごとに設定し、保護者の同伴がない子どもや荒天時の入場を断る規定を設けています。現地の掲示に従い、二人以上で行動し、防波堤や消波ブロックでは救命胴衣を着用すると、事故のリスクを大きく減らせます。

出典

  1. 公的機関 水産庁漁港漁場整備部(2023) 漁港における釣り利用・調整ガイドライン(案)
  2. 公的機関 大阪市港湾局 大阪港の港湾施設の「立入禁止区域」について
  3. 公的機関 第四管区海上保安本部 海中転落 気を付けて防波堤・岸壁での釣り!

解説動画: 立入禁止の防波堤で釣る人と相次ぐ転落事故の取材/新潟ニュース NST -NIIGATA NEWS NST-

何が起きているのか: 釣り人の海難事故が相次いだ新潟県での取材。漁港の防波堤では、立入を防ぐために置かれたフェンスを乗り越えて釣る人の姿が絶えない。取材班が理由を尋ねると、立入禁止と知っているかを問われたうえで、そちらのほうが釣れるからだと答える人もいる。防波堤から身を乗り出して釣る人も映っている。

実際に起きた事故: 2019年には県内の漁港で釣りをしていた男性が海に転落して死亡し、取材と同じ月の2日にも70歳の男性が転落する事故が起きている。海上保安部の担当者は、防波堤は海面からある程度の高さがあるため、落ちてから自力で這い上がるのは非常に難しいと話している。

フェンスの強化と呼びかけ: 新潟市は先月からフェンスの対策を強化し、返しの付いた新しいフェンスに交換して簡単には立ち入れないようにした。それでも別の防波堤では有刺鉄線が切られる行為もあったという。海のレジャーを安全に楽しむには、まずルールを守ることだと締めくくっている。