腸内細菌は善玉菌と悪玉菌に分けられる

腸と健康

腸内細菌は善玉菌と悪玉菌に分けられるは単純化しすぎで、数のうえで最も多いのはどちらでもない日和見菌です。

よく言われること

「善玉菌を増やして悪玉菌を減らせば、腸内環境が良くなる」。

実際はどうか

善玉・悪玉・日和見という分け方は、説明のために作られた単純化です。数のうえで最も多いのは、どちらでもない日和見菌で、同じ菌が状況によってどちらの働きもします。米国ユタ大学医学部の研究者による総説は、免疫にかかわる病気(炎症性腸疾患やアレルギーなど)の研究では1〜2種類の優勢な菌ではなく、常在菌の集団全体の組み合わせが免疫反応を左右すると整理しています。「この菌を増やせば健康になる」という単純な図式は、成り立っていません。

なぜ広まったか

一般向けに説明するには分かりやすく、商品の説明とも相性が良かったためです。分かりやすさのために落とした部分が、そのまま定着しました。

どう言えば正しいか

「腸内には多様な菌がいて、その組み合わせと多様性が問われている。善悪の二分は説明のための便宜」と言うのが実態に近い形です。

出典

  1. 論文・英語 Petersen C, Round JL(2014) Defining dysbiosis and its influence on host immunity and disease