シンナーのような匂い

産膜・におい

酵母が働きすぎている合図

見分け方

接着剤、除光液、セメダインのような刺激的な匂いです。糠床、パン種(サワードウ)、甘酒の失敗でよく出ます。

危険・注意

多くの場合、危険な状態ではありません。酵母がアルコールとエステル類を作りすぎている状態で、味と匂いの問題です。ただし食べられる状態ではなくなっているので、そのまま漬けても野菜が臭くなります。

どうする

糠床なら、表面をすくって、足し糠と塩を加え、数日冷蔵庫で休ませます。パン種なら、かけ継ぎ(餌やり)の頻度を上げる—— 餌が足りずに酵母が飢えているサインです。共通する原因は「かき混ぜ不足」と「温度が高すぎる」の2つです。

解説動画: 冷蔵一晩のパン生地がアルコール臭になるまで発酵しすぎる理由/パン作り研究家 ナオキパン

冷蔵に入れても発酵は止まらない: 冷蔵庫で一晩寝かせるオーバーナイト製法で、狙いより発酵が進んでアルコール臭が出る状態と、その対策を扱っている。冷蔵庫に入れた直後の生地はまだ常温のままで、中心まで冷えるのに60分かかるなら、その60分は常温の発酵力が働いていると説明している。特に最初の30分は冷蔵発酵ではなく常温発酵だという。

イーストの量とこね上げ温度: イーストが多いほど、生地が冷え切るまでの間に発酵が進みすぎる。目安はシンプルな食パン生地でインスタントドライイースト1.2%まで、リッチな菓子パン生地で1.5%くらいまでとし、それより多いなら減らしたほうがよく、シンプルな配合で1.5%以上は短時間製法向きだとしている。こね上げ温度は指定より高くしない、むしろ2〜3度低めが一般的だという。夏は冷水を使っても30度になってしまうことがある。

生地の大きさと置き場所: 生地は小さいほど早く冷える。40gに分割したものなら20分ほどでかなり冷え、翌日まで持ち越しても問題ないことが多いが、大きな塊のまま入れると冷え切るまで発酵が進み続ける。同じ重さでも丸いか平たいかで違うという。一斤用のレシピを二斤で作るなら、先に分割してから冷やす。通常の冷蔵室は5度以上あって発酵はゆっくりでも進むので、チルド室があればそちらが向くとしている。

どこまでならセーフか: 予定より大きく膨らんでアルコール臭を感じても、爽やかで心地よいと感じられる程度なら焼いてしまってよいとしている。不快なアルコール臭や、それを通り越して酸味のある匂いになっていたら失敗と考えるという線引き。感覚的な話だと断りつつ、オーバーナイトは発酵具合の許容範囲がストレート法より広いという見方を示している。