納豆のようなにおい(納豆菌の混入)

産膜・におい

判定: 場合による

納豆のようなにおい(納豆菌の混入)は、納豆を扱った手や器具から強い菌が入り込んだ状態で、匂いの強さで対処が変わります。

見分け方

糠床、パン種、甘酒、味噌から納豆のような匂いがして、少し糸を引く。納豆を扱った手や器具、同じ台所に置いた容器から納豆菌(枯草菌の一種)が入り込んだ状態です。ただし、パンの糸引き(ロープ病)を起こす菌は納豆菌だけではありません。イタリア南部の研究では、糸を引いた小麦パン30点から分けた61株が、4つの菌群に分かれました。

危険・注意

枯草菌の胞子は熱に強く、100℃で胞子が10分の1になる時間は、菌種や株で違い、パンの総説(Pacher ら 2022)は B. subtilis で14分、B. licheniformis で56分と紹介しています。いったん優位になると、麹菌や乳酸菌や酵母が負けます。糸引きパンの原因菌には B. cereus 群(嘔吐や下痢を起こす菌を含む)もあり、納豆菌だけの問題とは限りません。

どうする

初期で匂いがごく弱いなら、冷蔵で数日休ませて様子を見ます。糸を引く、匂いが強い、繰り返す場合は、仕込み直してください。予防が確実です—— 納豆を食べた日・扱った日は他の仕込みを触らない、器具と容器を納豆用と分ける。イタリアの研究では、乳酸菌のスターターを使ったパンで、糸引きが23℃で7日、30℃で4日遅れました(Pepe ら 2003)。

出典

  1. 論文・英語 Pacher N, Burtscher J, Johler S ほか(2022) Ropiness in Bread—A Re-Emerging Spoilage Phenomenon
  2. 論文・英語 Pepe O, Blaiotta G, Moschetti G, Greco T, Villani F(2003) Rope-Producing Strains of Bacillus spp. from Wheat Bread and Strategy for Their Control by Lactic Acid Bacteria