白い膜(産膜酵母)

産膜・におい

判定: 捨てなくていい

白い膜(産膜酵母)は無害な酵母なので、薄いうちはそのまま混ぜ込んで構いません。

見分け方

糠床や漬物、味噌の表面に張る、白くて薄い膜です。面としてなめらかに広がり、しわが寄ったように見えることもあります。ふわふわと毛羽立っていたらカビなので、そこが見分けの分かれ目です。

危険・注意

産膜酵母そのものは無害で、酸素がある表面で増える酵母の一種です。ただし増えすぎると、シンナーや接着剤のような刺激臭が出ます。この匂いが床全体に回ると、漬けた野菜まで臭くなります。イタリアの研究チームが業務用のオリーブ樽を2年かけて調べたところ、酸素を遮断した樽では産膜酵母が発生しなかった一方、従来型の樽では発酵8か月時点で19〜24%が産膜酵母に汚染されていたと報告しています。

どうする

薄いうちは、混ぜ込んでしまって構いません—— むしろ風味の一部になります。厚く張っている、匂いが強い場合は、その層をすくって捨ててから、底からよく混ぜます。根本的な対策は、毎日かき混ぜること—— 空気に触れる時間を短くすれば増えません。Clean Food Livingは、取り除いたあとに冷蔵すれば再発生を抑えられるが、冷えると発酵も進まなくなるので、発酵の期間が終わってから冷蔵するよう勧めています。

出典

  1. 論文・英語 Ciafardini G, Zullo BA(2020) Use of Air-Protected Headspace to Prevent Yeast Film Formation on the Brine of Leccino and Taggiasca Black Table Olives Processed in Industrial-Scale Plastic Barrels
  2. 動画・英語 Clean Food Living KAHM YEAST on FERMENTED VEGETABLES (How to identify & what to do about it)

解説動画: ぬか床に白い膜(産膜酵母)が出来たらどうすればいいか~高知やさいのぬか床十二ヵ月~腸活小町/ナチュラルビオクリエイターまどかのmichite-furu神秘の発酵チャンネル

これはカビではない: 糠床を2〜3日かき混ぜずに置くと表面が白くなる。これはカビではなく産膜酵母という酵母菌。パンやお酒、酵素ジュースを作るときに働くのと同じ仲間の菌が増えた状態だと説明している。

放置するとどうなるか: そのままにすると白い部分が広がり、表面全体を覆う膜になる(これが「産膜」酵母という名前の由来)。同時に酢酸エチルという成分が増えて、シンナーのようなツンとした香りが出てくる。

対処の手順: 白くなった部分をスプーンですくって取り除く(混ぜ込んでよいという説もあるが、動画では取る方を選んでいる)。深く取る必要はない。次に湿らせたキッチンペーパーで容器の内側の縁を拭く—— 目に見えない産膜酵母が付いていて、残すとまた増えやすくなるため。仕上げに唐辛子(雑菌を抑える)と、糠50gに対して塩10%の割合を足して混ぜる。

悪者ではない: 産膜酵母があることで糠床特有の良い香りが生まれる面もあり、決して悪者ではないと繰り返している。忙しくて混ぜられない日があって増えてしまっても、慌てず対処すればよい、という姿勢で締めくくっている。