パン種が浮かない・ふくらまない

発酵不足

判定: 捨てなくていい

パン種が浮かない・ふくらまないは、種が死んだのではなく活動が鈍っているだけのことが多いです。

見分け方

自家製のパン種(サワードウ)が、かけ継ぎしても体積が増えず、水に落とすと沈む。表面に気泡が立たず、匂いも弱い状態です。Grant Bakes(YouTube)は、作り始めの種が一度も倍になっていないなら、泡が見えてもまだ働く種ができていないだけで、死んだわけではないと説明しています。Baker Bettie(YouTube)は、立ち上がりの日数に決まった目安はないと話します。

危険・注意

種が死んでいることは、思うより少ないです。多くは活動が鈍っているだけです。Baker Bettie(YouTube)は、作り始めの2〜3日に泡が出て静まる「偽のスタート」はよくあることだと話します。米国の大学チームが1か月、小麦粉3種(全粒粉を含む)と餌やりの頻度を変えて追った研究では、酵母は Kazachstania 属が最多になりました。ふわふわのカビ、ピンクやオレンジの筋が出たら作り直し。

どうする

瓶の種を約25gだけ残して新しい瓶に移し、粉50g・水50gで餌をやり直す。Grant Bakes(YouTube)は全粒のライ麦か小麦の粉が向くと話し、丸1日は待つよう勧めます。自身の種は3週間冷蔵したあと、倍になるまで30〜40時間かかったそうです。Baker Bettie(YouTube)は24〜26℃ほどの場所とぬるま湯(29〜32℃、熱くしない)を挙げます。腐敗臭があれば戻さず廃棄。

出典

  1. 動画・英語 Grant Bakes How to Fix Your Sourdough Starter When It WON'T RISE
  2. 動画・英語 Baker Bettie Troubleshooting Your New Sourdough Starter
  3. 論文・英語 Taheri S, Schwarzkopf E, Berman HL ほか, Smukowski Heil C(North Carolina State University)(2026) The role of flour type and feeding schedule on the sourdough microbiome

解説動画: 【サワー種/応用編】種起こし諦める前に!How to feed sourdough starter/パン屋のサッちゃん

4ヶ月放置の種から: 冷凍庫に4ヶ月入れっぱなしだったサワードウ(自家製パン種)を解凍するところから始まります。発酵するものはそのまま捨てず、一度焼いて発酵を止めてから処分するのが習わしで、パン屋でも同じようにするそうです。焼く前にのぞいたらまだいけそうに見えたので、ダメ元で継ぎ足したところ、パンを作れるだけの力まで戻りました。

継ぎ足す合図を見る: 決められた時間どおりに継いでも動いてこない、という人に向けた回です。6時間後は横から気泡が少し見えるだけで、表面に気泡がなければ継がずにそのまま置く。翌朝、上に水が溜まり、傾けるとトロッと動く状態になったら、お腹がすいた合図として継ぎます。横から見える気泡は、酵母が動いているしるしだと説明します。

粉と量で立て直す: 継ぎ方は種と水と粉を1対1対1。生きているか分からない1回目は20gずつ、動いていると分かってから30gずつに増やします。普段は強力粉だけで、元気がないときは栄養のある全粒粉に替えると動き出しやすいそうです。混ぜたら側面に付いた種を落とし、輪ゴムで高さの印を付けると変化が目で分かります。

行き過ぎたときの跡: 約20時間置いたものは、瓶の側面に一度上がって下がった跡が残り、ピークを過ぎた過発酵気味でした(→熟成と過発酵の境目)。舐めると酸味が強く、全粒粉を使ったぶん特に強かったといいます。ちょうどよく進んだときはヨーグルトくらいの酸味。1日家を空けるなら、比率を1対6対6にして餌を多めにすると待っていてくれます。

浮かない日の確かめ方: 継がずに餌やりだけを続けると酵母の元気がなくなるので、たまに種を継いでリフレッシュします。継いだときに余る種は冷凍しておけます。力が戻るまでは毎回きれいな瓶を使い、種に乳酸菌が入って雑菌が入りにくくなってからは洗剤で洗うだけ。冷たいままだと浮かないことがあるので、常温に戻してから水に浮かべて確かめます。