ボツリヌス菌(最も注意すべき相手)

危険なサイン

見た目でも匂いでも分からない

見分け方

増殖しても、見た目・匂い・味に変化が出ないことがあります。だから「おかしくないから大丈夫」という判断が通用しません。酸素がなく、酸性でもなく、塩分も低い環境で増え、強い毒素を作ります。容器がふくらむ、内容物からガスが出るのは危険なサインのひとつです。

危険・注意

自家製の油漬け(にんにくのオイル漬けなど)、真空パック、密閉した瓶詰め、不完全な缶詰がリスクの高い形です。1歳未満の乳児には、はちみつを絶対に与えないでください—— 乳児ボツリヌス症の原因になり、国内でも死亡例があります。

どうする

予防が唯一の対策です。pHを4.6以下にする(酸を効かせる)、塩分を十分に取る、冷蔵する、密閉して常温保存しない。毒素は80℃で30分の加熱で失活するとされますが、芽胞は残ります。少しでも疑わしい自家製の密閉食品は、食べずに廃棄してください。摂取後に物が二重に見える、まぶたが下がる、飲み込みにくいといった症状が出たら、ただちに救急要請を。

解説動画: 密封の惣菜を常温で2か月置いて起きたボツリヌス食中毒/日テレNEWS

何が起きたのか: 新潟市で50代の女性がボツリヌス食中毒になり、救急搬送されたニュース。密封容器で包装された惣菜を買ったあと、要冷蔵の食品なのに自宅で常温保管していた。購入からおよそ2か月後にそれを食べていて、惣菜からはブルーチーズのような匂いと味がしたという。

症状の出方: 女性は目のチカチカ感や口の渇きを訴えて入院。意識はあるものの全身に麻痺があり、人工呼吸器を装着している状態だという。毒素を口にすると8時間から36時間の間に、嘔吐や下痢、物が飲み込みづらいといった症状が出る。最強の自然毒素とも言われ、食品衛生の分野で最も注目される食中毒のひとつだと専門家が話している。

増える条件: 菌そのものは土や水の中に広く存在し、野菜や果物に付着していることがある。空気のある通常の条件では増殖できず、酸素のない状態になってはじめて増えるため、密封容器に入った食材こそ注意が必要で、常温での保管は危険だという。温度管理の条件が書いてあるものは、必ずそれを守って保管することが重要だとしている。

危険を知らせるサイン: 密封容器を開けたときに強い異臭がする例が多く、容器がふくらんでいるケースも多いという。少しでも異変を感じたら口にしないことが大切だと締めている。ただしこの菌は見た目・匂い・味に変化が出ないこともあり、異変が無いことは安全の証明にはならない。1歳未満の乳児にはちみつを与えないことも、同じ菌への基本として外せない。