レーズン酵母(果実の酵母おこし)
パン・生地
パンのための種で、飲みものではない
どんな発酵?
レーズンやりんごの皮に付いている野生の酵母を、糖水の中で増やして、パン種の元にするものです。小さな泡が立ち、甘い発酵の香りがしてきたら酵母が働いている合図。ここに粉を足して、パン種(元種)に育てます。
材料
オイルコートしていないレーズン、水、(少量の砂糖)。レーズン1に対して水3程度。瓶は必ず消毒します。
仕込み方
消毒した瓶にレーズンと水を入れ、1日1回ふたを開けてガスを抜きながら、常温で5〜7日。泡が勢いよく立ち、甘酸っぱい香りがしたら濾して液を使います。この液に粉を混ぜてかけ継ぎ、元種にします。
見極めと失敗
この液にはアルコールができます。飲むためではなくパン種にするものとして扱ってください——アルコール分1度(1%)以上のものを造ることは酒税法に触れます(→自分で飲むぶんなら、家で酒を作ってもいい)。ぬめり、カビ、腐敗臭が出たら廃棄。密閉したまま放置すると破裂の危険があるので、毎日ガスを抜いてください。
解説動画: 【自家製天然酵母】元種の作り方(How to make the dough starter)(難易度★★★)/完全感覚ベイカー:独学でパン作りに挑む人へ
液から元種へ移る: 動画は酵母液を起こしたあとの話で、まず果肉を濾して液だけを使います。液のままでは発酵の力が安定しないため、粉を足して扱いやすい形にしたものが元種だと説明します。大事なのは粉と水分の量を把握しておくことで、1対1にすれば100gのうち水50g、粉50gと計算が楽になると述べます。果肉を入れたまま瓶で保存することもできると触れています。
元種に使う粉の話: 粉は準強力粉が向いているとしています。フランスパン用として売られている粉がこれに当たります。理由は灰分が高く、ミネラルが多いぶん酵母が発酵しやすいから。ただし今回は手元に強力粉しかなかったとして、強力粉で進めています。出来上がった種はレーズンらしい香りが残るとも話しています。
かけ継いで力を付ける: 混ぜたら室温で6時間ほど置き、倍の大きさになったら冷蔵庫へ移して休ませてから使います。これを同じ量の粉と水を足しながら三回ほど繰り返すと、短い間隔で発酵する習慣がついて生地がよく膨らむとしています。回数が少ないと膨らむまで時間がかかり、安定しないと述べます。もともと一次発酵に時間のかかる作りなので、種が弱いとそこがさらに延びるという説明です。
傷んだときの見分け: 悪い菌が入ったらどうやって分かるのかという質問がコメントで多かったそうで、動画は匂いで分かると答えます。悪臭やカビという変化になって出てくるので、嫌な匂いがすればすぐ気づくという説明です。逆に良い香りがしているなら失敗ではないという見方を示しています(→腐敗のにおい(酸味との違い))。
パンに使うときの量: かけ継ぎを止めても少しは保存が利くとしたうえで、完成した元種は2週間を目安に使い切り、減った分は粉と水を1対1で足せば増やせるとしています。パンに入れる量は粉に対して30〜40%前後が多く、イーストのレシピから置き換えるときは粉と水を半分ずつ引いて入れ替えると作れると結んでいます。