発酵に由来する酸味

酸味

発酵に由来する酸味は、ワインやヨーグルトを思わせる、発酵という過程を経てはじめて生まれる複雑な酸味のことです。

どんな味?

発酵の過程で新しく生まれる有機酸による酸味です。単に酸っぱいだけでなく、ワインやヨーグルト、ときに酢を思わせる複雑さを伴うのが特徴とされています。心地よい個性として評価される場合と、雑味やアルコール臭に近い不快感として敬遠される場合の両方があり、好みが分かれやすい酸味です。同じ生豆でも発酵時間の設計次第で出方は大きく変わり、コーヒー業界では近年、この個性を積極的に評価するコンテストも増えてきているとされています。

どこから来るか

コーヒーでは、収穫後の精製方法(ウォッシュトとナチュラル)の工程で果肉や果実ごと時間をかけて発酵させる際に、酵母や乳酸菌が糖を分解してできるとされています。茶では紅茶(アッサム・ダージリン)や烏龍茶のように茶葉を酸化・発酵させる工程を持つものに、同じ系統の風味がうっすらと表れることがあります。近年は、酸素を遮断した容器で発酵を進める「アナエロビック」と呼ばれる精製方法も登場し、意図的にこの酸味を強めた豆が流通するようになってきているとされています。

調整の仕方

ナチュラル精製や発酵時間の長い豆を選ぶと、個性として楽しみやすいとされています。酢のような刺激が強すぎる場合は発酵が過剰に進んだ可能性があり、淹れ方の調整だけでは和らげにくいため、別の豆に替えるほうが確実です。好みが分かれる酸味だからこそ、まず少量を購入し、店員やロースターに味の傾向をたずねてから選ぶ方法も検討する価値があるとされています。