クエン酸のような酸味

酸味

クエン酸のような酸味は、オレンジやレモンの果汁のように、ジューシーで丸みを帯びた酸味を指して使われる言葉です。

どんな味?

柑橘の果汁を思わせる、丸みのある酸です。りんご酸のような酸味の鋭さに比べると角が少なく、甘さと同時に感じられやすいため、酸味が苦手な人にも比較的受け入れられやすいとされています。口の中に広がってから引くまでの時間もやや長めで、飲み込んだあとにほのかな甘みの余韻を残すことがあるといわれています。エスプレッソでは酸味が丸く感じられやすいのも、抽出圧の高さでクエン酸系の酸が特に引き出されやすいためだと説明されることがあります。

どこから来るか

柑橘類をはじめ多くの果実に広く含まれる有機酸で、完熟が進んだ果実ほど比率が高くなる傾向があるとされています。コーヒーでは中米諸国やブラジルのように標高が中程度の産地に感じられやすく、発酵を伴う精製方法(ウォッシュトとナチュラル)の違いによっても出方が変わるといわれています。同じ木でも収穫の時期がわずかにずれるだけで、リンゴ酸とクエン酸の比率は変化するとされ、精製工程で発酵を管理する技術が進んだことで、狙ってこの酸味を強めた豆も近年は流通するようになっているとされています。

調整の仕方

湯温を高めにし、やや粗めに挽いて短時間で抽出すると、丸みのある酸として前に出やすくなります。酸味を抑えたいなら、まず焙煎度を確認したほうが早いことが多く、焙煎に由来する苦みが強い深煎りほど、クエン酸系の酸味は焼き消されて感じにくくなるとされています。逆に酸味をもっと引き立てたいときは、湯温を少し下げて抽出時間を短くする調整も試す価値があるとされています。