モカポット
加圧・エスプレッソ
モカポットは、直火にかけた湯の蒸気圧だけで湯を押し上げる、電源の要らない抽出器具です。
使いどころ
モカポットは、直火にかけた本体下部の水を沸かし、発生する蒸気の圧力で湯を押し上げて粉を通す直火式の器具です。圧力は1〜2気圧程度とされ、エスプレッソの9気圧前後には遠く及ばないものの、ドリップより濃く、独特のコクを持つ一杯になりやすいといわれています。器具自体に電源が要らず、コンロさえあれば使えることも、他の加圧式の器具とは違う点です。
淹れ方
下部のチェンバーに規定の高さまで水を入れ、バスケットに粉を軽くならして入れます(強く押し固めません)。本体を組んで火にかけると、上部から泡立つような音とともに液体が上がってくるのが抽出のサインです。液体が勢いよく吹き上がる、またはシューという音に変わったら火から下ろします。抽出が進むにつれて音の質が変化していくため、耳で状態を判断する場面が多い器具だといえます。モカポットは杯数ごとに本体のサイズが分かれており、水とバスケットの容量はその杯数にほぼ固定されているため、比率そのものを柔軟に変えることは難しいところがあります。
コツ・注意
火を止めるタイミングが遅れると、最後に湯が沸き切って空気が抽出液に混じり、焦げたような苦みが出るため、音の変化を聞き逃さないようにします。安全弁がついた器具ではありますが、目詰まりしたまま無理に使わないほうがよいでしょう。粉の挽き目は、エスプレッソ用よりやや粗く、ハンドドリップ用より細かい中間的な粗さが向くとされ、細かすぎると圧力が上がりすぎて危険な場合もあります。