ステーキ

スキレット・鉄板

熱く熱した鉄に、置いて動かさない

どんな料理?

厚手のスキレットで牛肉を焼く、道具の力がそのまま味になる料理です。蓄熱した鉄は冷たい肉を置いても温度が落ちにくく、表面だけを一気に焼き固めて肉汁を閉じ込められます。

材料

1〜2人分で牛ステーキ肉厚さ2cm、250〜300g、塩は肉の重さの1%、粗びきこしょう、牛脂かオリーブオイル、にんにく1片、仕上げのバター10g。

作り方

肉は焼く30分前に出して常温に戻し、塩は直前にふります。スキレットから薄く煙が立つまで熱して肉を置いたら、1分半は絶対に動かさないこと。返してさらに1分半焼き、火から下ろしてアルミホイルで包み5分休ませます。

コツ・注意

表面だけ焼いた厚い肉は、中心が冷たいままなら火が通っていません。竹串を刺して抜き、唇に当てて温かいかどうかで確かめてください。休ませたあと、残った脂でにんにくとバターを溶かして回しかけると香りが立ちます。

解説動画: ステーキの焼き方をシェフが解説/Grand Chef MATSUO 松尾幸造

フライパンの選び方: 同じ肉でも道具で仕上がりが変わるとして、まず道具を選別している。高温に適していないテフロン加工のフライパンは使わない。ステンレスは見た目はよいが肉がくっついて焼きにくい。鉄のフライパンや厚手の鍋なら十分おいしく焼ける。小さい肉には高温対応の卵焼き器が便利で、ほかに焼き目の模様がつくグリルプレートも使っている。

焼く前に押さえる3つの点: 薄い肉をレアやミディアムに焼くのは難しいが、3点を押さえれば上手に焼ける。1つ目は焼く前に肉を冷蔵庫から出して常温に戻すこと。目安は30分、冬なら1時間。2つ目はフライパンを強火で一気にではなく、弱火からじわじわ温めること。3つ目は肉を入れたら何度もひっくり返さないこと。 塩コショウはまな板に振っておいてその上に肉を乗せると、手間が省けて均等に味がつく。牛肉は肉汁が出ないよう焼く直前に振るのがよく、魚は逆に事前に振って臭みの水分を出してから焼く。

失敗する焼き方: 失敗例も実演している。フライパンの側面だけ温まって底が十分でない状態に冷蔵庫から出したての冷たい肉を入れると、入れた時点で温度が急激に下がってしまい、きれいな焼き色がつかない。さらに裏側が気になって何度もひっくり返すと肉に熱が伝わらず色もつかないうえ、火が入りすぎて硬くなり、切るとウェルダンになってしまう。

フライパンでの焼き方: オイルを入れて弱火から中火へ徐々に火力を上げる。温度の確認はフライパンの上に手のひらをかざしてほのかに温かさを感じる程度、あるいは肉の先端を当ててジュッと音がすればよい。厚さ1.5センチなら片面を1分30秒ほど焼く。ひっくり返さず、ヘラで軽く押したり位置を動かしたりして均等に焼く。焦げる一歩手前の焼き色が香ばしい。裏面はこんがり焼く必要はなく、裏面を焼く時間の長さでレアかミディアムかを調整する。

グリルプレートと仕上げのソース: グリルプレートも弱火から徐々に温め、凹凸に油を塗って煙が出はじめたら焼き始める。ラインに対し肉を45度傾けて置き、動かさず2分、90度回転させてさらに2分焼くと網目模様がつく。模様は片面だけでよく、裏面はレアなら1分、ミディアムなら2分ほどで調整する。厚い肉や屋外ではホイルをかぶせると熱が逃げない。 ソースは肉を焼いたフライパンでそのまま作る。バターを温めて泡が出たらにんにくのみじん切りを炒め、色づいたら水、最後に醤油を加える。醤油を入れてから煮詰めると塩分が濃くなるので煮詰めない。