神社と寺の境内
街の中
境内の木は、街に残った林として働きます。並木や芝生より葉と幹と地面の層がそろうため、同じ市街地でも会える種類がはっきり増えます。
どんな場所か
市街地に取り残された樹林です。長く手が入らずに残った木があり、樹冠が続いて葉と幹と地面の層がそろうため、並木や芝生より同じ面積あたりの種類が多くなります。都市の緑地を調べた研究では、シジュウカラは半径200mの円内に1.45ha、面積にして11.5%の連続した樹冠があれば生息が見込まれるという目安が示されています。参道と社殿の外周を一周できる境内なら、その条件に届く場所があります。
季節ごとに何がいるか
秋から冬は葉が落ちて見通しがよくなり、シジュウカラ・エナガ・コゲラ・メジロが混群で木から木へ渡っていきます。春はヒヨドリが花に集まり、さえずりが始まります。夏は葉が茂って姿が隠れるため、声で位置を取る季節になります。面積の限られた飛び地なので、林が続く里山の雑木林ほど種類は増えず、同じ数種を季節ごとに確かめる場所として通うほうが合います。
歩く時間帯
朝の参拝が始まる前が静かで、開門の時刻と社務所の受付時間を先に見ておくと歩ける範囲が分かります。日が昇ると木の上のほうから動き始め、シジュウカラのツツピーが高い枝から降りてきます。群れは立ち止まらずに林を抜けるので、同じ場所で待つより、進む向きへ少し先回りするほうが見られます。夕方は参拝者が減る一方で暗くなるのが早く、林の中は日没前に見えなくなります。
足元と服装
参拝の場に入る服装が前提です。玉砂利と石段があるので、底の硬すぎない歩き慣れた靴だと歩きやすく、砂利の音も立てにくくなります。参道は日陰で気温が下がるため、冬は一枚多く持ちます。三脚と脚立は境内で広げません。砂利を踏む音で林の鳥は動くので、走って近づくのは追い立てて飛ばせるの側の行為になります。
立ち入りの線
境内は宗教施設であり、多くは私有地です。撮影や三脚の可否、開門の時間、立ち入れない区画は掲示と社務所の指示が最終で、ここが街のほかの場所といちばん違う点になります。祭礼や法要の日は参拝が優先で、カメラを提げて回るのは避けます。玉垣の内側、本殿の裏、墓地には入りません。木の洞に出入りがあっても近寄らないのは巣に近寄ると同じです。