河川敷のヨシ原と草地

水辺

ヨシ原は、草の高さで鳥が分かれます。背の高いヨシと丈の低い草地では夏も冬も顔ぶれが違い、刈り取りと増水で毎年その境目が動きます。

どんな場所か

草の丈で鳥が分かれる場所です。水際に近いヨシ原は背が高く茎が立ち、その外側に丈の低い草地と裸地が続くため、同じ河川敷でも数十メートル離れるだけで顔ぶれが替わります。国土交通省「河川水辺の国勢調査」では、オオヨシキリの分布がヨシ群落の分布と対応することが示されています。歩くのは堤防の上か管理用道路で、草の中へ分け入らず、上から草地を見下ろします。水際は川の瀬と中州です。

季節ごとに何がいるか

5月から7月は高いヨシの茎にオオヨシキリが止まって鳴き、丈の低い草地ではセッカが波を描いて飛び、ヒバリが空で鳴きます。冬はヨシの茎を割って虫を探すオオジュリンと、地面のツグミ・ホオジロ・モズに替わります。全国鳥類繁殖分布調査(2016-2021年)はオオジュリンなど湿地に依存する種の分布が前回より縮小したと報告しており、草地が残っているかどうかが先に効きます。

歩く時間帯

日の出から午前中が声の時間で、夏はオオヨシキリの行々子がヨシの上から続きます。日中も鳴きますが、風の弱い早朝ほど声が遠くまで通ります。日陰が無いので、夏の昼は歩く時間ではありません。冬は逆に昼前後の暖かい時間に草地の鳥が動き、朝は霜で草が寝ています。草の擦れる音で声が消えるため、風向きを見て歩く向きを決めます。

足元と服装

草地はマダニのいる場所です。長袖と長ズボンにして、シャツの裾はズボンへ、ズボンの裾は靴下か長靴の中へ入れ、明るい色を選ぶという厚生労働省と自治体の注意喚起に沿わせます。足元は長靴か、くるぶしの隠れる靴にして、草の切り株と隠れた穴に備えます。帰ったら上着を払い、着替えて体に付いていないか見るまでが一続きです。同じ備えが要るのは林のふちとやぶです。

立ち入りの線

草の中へ道を作らないのが線です。踏み分けた跡は次の人を呼び、地面に巣を作る種のいる場所では踏んでしまう危険もあるため、堤防と管理用道路から出ません。増水している日の河川敷には下りません。刈り取りと出水で毎年姿の変わる場所なので、通行止めや工事の表示が出ていたら日を改めます。草をたたいて飛ばせるのは追い立てて飛ばせるにあたります。