パステル

絵の具・描画材

パステルは、顔料をそのまま紙に置く棒。

どんな道具か

顔料を最小限の固着剤で棒に固めた画材。水にも油にも溶かさないので、削れた粉がそのまま紙に残るぶん発色が直接的になる。柔らかいソフト、角で細い線が引けるハード、蝋と油で練ったオイルパステルがあり、前の二つは描くほど粉が落ちる。エトワールの舞台の光もこの画材で置かれている。

選び方

種類が違えば別の画材と思っていい。粉のパステルなら24色セットで2000〜6000円。紙のほうが大事で、表面がざらついたものを選ぶ。つるつるの紙では粉が引っかからず、二度目の色が乗らない。オイルパステルは粉が飛ばないので、机の上でも扱いやすい。

使い方のコツ

面を塗るときは棒を寝かせ、細い線は角を使う。指やぼかし棒でこすれば境目は消えるが、こすりすぎると紙の目が潰れて色が乗らなくなる。明度の暗いほうから置き、最後に明るい粉を上へ重ねると締まる。色を混ぜる場所はパレットではなく紙の上になる。鈴倉みかんは、ナイフで削った粉を布やティッシュでなじませる「ドライウォッシュ」も、棒を直接こすりつけるよりやわらかな仕上がりになると話す。

手入れ・注意

描いたそばから粉が落ちるので、画面を立てて描くと手や下の色が汚れない。定着液は薄く数回に分けてかけ、ソフト・ハードパステル用とオイルパステル用で製品が違う。パステル画家の辻恵太は、オイルパステルを消しゴムで消すと色がムラになりやすいので、直すなら重ね塗りかナイフで削ると話す。作品どうしを直に重ねると擦れるので、間に薄い紙を挟む。額装はガラスが画面に触れないよう台紙で浮かせる。

出典

  1. 動画 辻恵太(KEITA PASTEL) 【パステルの違いって何?】ソフトパステル、オイルパステル、ハードパステル/描き方、材質、紙、定着液など #画材紹介 #描き方
  2. 動画 鈴倉みかん(Muneyasu Suzukura / ASMR Art) 【ソフトパステル】ソフトパステル基本技法。初心者でも誰でも簡単に出来るソフトパステル技法。

解説動画: ソフトパステルを初めて使って分かった扱い方/和雑貨屋つらら庵

初めて触る側から何を確かめているか: ソフトパステルを一度も使ったことがない状態で、四十八色のセットを開けて試していく回になっている。持っただけで粉が指に付く柔らかさに触れ、油で練ったオイルパステルとも比べて、油のほうは塗り味がねっとりしてぼかしても広がらないのに対し、こちらは霧を吹いたようにふわりと広がるとしている。

紙で決まる: つるつるした紙では色が乗らず、濃くしようと強くこすっても粉が出るばかりで濃くならないと、その場でやって見せている。少しざらついた紙に替えると、紙の目が粉を捉えるので粉が飛ばず、こするほど目の中に詰まって濃くなる。パステルは紙の目がどれだけ粉を持てるかで決まる画材だという見方をとっている。

塗り始めが肝心: 紙の目に入る粉の量には限りがあり、塗りすぎると容量を超えてそれ以上は色が乗らなくなる。だから濃い色をいきなり置かず、色ではなく明るさを見て置くよう勧めている。淡い色から慎重に進めたいという。肌にも緑や青が見えるといい、既製の肌色をそのまま使うのではなく、紙の上で色を重ねて混ぜている。

棒の形と、あとから効く技: 四角い棒は面で塗るのにも角で細い線を引くのにも使えるとしている。カッターで削って粉にし、それをぼかせばもっと滑らかな階調になる。暗い色の上に明るい色が乗るのが透明水彩との違いで、白を置いてから紫を少し重ねると薄紫に見えるという。力を入れると棒は折れ、粉も舞うので下に敷くものが要る。