壁と結露に取られる霧
空間と気流
霧のすべてが根に届くわけではありません。壁や配管に付いた分と、冷却面で結露した分は、根の外へ抜けていきます。
何を決めるための考え方か
ノズルから出た量と、根が受け取った量は別のものです。途中で取られる道筋を先に並べておくと、噴霧の長さやノズルの本数を決めるときの見当が変わります。壁に付いた分は跳ね返りと壁の水膜になり、冷却面に付いた分は結露として回収できる水になります。勘定の全体は水の収支、ここは空間で取られる道筋だけを扱います。
何を計算・計測するか
道筋ごとに量を分けます。壁は濡れている面積と、流れ落ちて戻った液の量、結露は冷却面から回収した水の質量、外へ出る分は換気回数と密閉度と内外の絶対湿度の差から見ます。粒の側はストークス数と捕まる割合と同じ枠で、壁に取られやすい粒径の帯を見ます。噴霧した合計から差し引き、残りで確かめます。1回の噴霧ではなく、1日分をまとめて量ります。
つまずくところ
入れた水を、根に届いた水として数えないことです。壁が濡れているのは装置の異常とはかぎらず、霧が空間で取られている印にすぎません。冷えた面は霧の通り道からも水を奪いますから、空調の吹き出しを根の近くに置くと取り分が増えます。霧ではなく水滴が落ちると混同すると、直す場所を取り違えます。
どこまで確かめられているか
Kozai 2013 は、断熱と気密の効いた閉鎖型では蒸発した水の多くを冷却面で結露として回収し、灌水に戻せる一方、温室では換気で外へ出るか、壁の内側で結露して回収できないと書いています。壁に取られる量が粒径と、容器の中の乱れで決まる枠は Crump と Seinfeld 1981 にあります。入れた霧の何割が根に届いたかの公開値は、見つけられませんでした。