スーパームーンは特別に大きい満月

商業と俗説

スーパームーンは、天文学の用語ではありません。国立天文台のよくある質問も定義がはっきりしないと述べており、大きさの差は並べて比べないと分かりにくいものです。

言われていること

スーパームーンという言葉が並ぶ晩は、ひときわ大きく明るい満月が上がる日として伝えられます。建物と重ねて撮った巨大な月が添えられることも多く、いつもの満月とは別ものだという受け取りにつながります。天文の側が定めた言葉なのか、どれだけ近づけばそう呼ぶのかは記事に書かれないまま、年に一度の見のがせない晩という扱いだけが毎年くり返されます。

目には実際どう見えるか

国立天文台のよくある質問「スーパームーンってなに?」は、これを天文学の正式な用語ではなく定義もはっきりしない呼び方としています。同じページによれば最大の満月と最小の満月で直径は約14パーセント、面積は約30パーセント違いますが、並べて比べなければ違いを感じにくい差です。空に上がった一つの月だけを見ていつもより大きいと言い当てるのは難しく、視直径の数字を知っていても同じです。

どこから広まったか

言葉の出どころは天文学ではなく、報道と商品名の側です。近い満月を指す呼び方として持ち込まれ、見出しに乗せやすい語感のまま定着しました。距離の近さが見え方の差として伝わる筋は大接近なら火星は大きく見えると同じです。国立天文台は同じページで、地平線近くの月が大きく見えるのは主に錯覚だと説明しています。こちらのほうが日々出会う差としては大きく、昇ったばかりの月を大きいと感じるのは距離ではなく見え方の側の話になります。

何なら本当か

月と地球の距離が回ごとに違うことは本当です。軌道が円ではないため近い回と遠い回があり、近い回の満月は見かけの直径も明るさもわずかに増します。差を確かめるなら同じ機材で同じくらいの高度を撮った写真を並べるのが確かで、目だけで判定する話ではありません。月の欠け際の地形が立体的に見えるのは満月から外れた頃なので、大きさを追う晩と地形を見る晩は別になります。