惑星食
食と掩蔽
月が惑星を隠すときは、円がゆっくり欠けます。惑星は面積のある円盤に見えるため、一瞬で消える星食とは違い、潜入に十数秒から一分ほどかかります。
何が起きているか
月が惑星の手前を通り、その姿を隠す現象です。惑星も月も黄道の近くを動くので、位置がそろった回に重なります。恒星が点にしか見えないのに対し、惑星は円盤として見えるところが星食との違いで、月の縁は円盤を端から順に覆っていきます。国立天文台は日本で見える惑星食の一覧を公開しており、金星や木星のように明るい惑星が対象になります。
いつ、どちらの空か
月が出ている時間帯に限られ、方角は月の位置そのものです。ただし国立天文台の一覧を見ると、日本で見える回は白昼に起こるものが多く、夜であっても地平線に近い低空や薄明の中に入りがちです。月は地球に近いので、隠れる地域が細かく分かれます。夜の高い空で起こる回に当たるかどうかが、実際に見られるかどうかを決めています。
目にはどう見えるか
欠け始めてから消えるまでが、十数秒から一分ほどです。月は天球を1秒あたり0.5秒角ほど動くので、視直径30秒角の木星なら1分近くかけて縁に食い込みます。双眼鏡では、丸い光が三日月のように細くなり、最後に点になって消える流れを追えます。視直径の小さい火星では、肉眼だとほぼ一瞬に見えます。
見のがす条件
起こる回数が少ないうえ、条件のよい回はさらに減ります。白昼や薄明の中の現象は、空が明るくて惑星そのものを見つけられません。低空では大気減光と建物が重なり、高度10度を切ると探すこと自体が難しくなります。月が細いときは潜入の縁が暗くて位置をつかみにくく、曇れば代わりの夜がありません。
どのくらいの間隔で起きるか
2012年から2030年までのあいだに、日本で見える惑星食はおよそ20件で、国立天文台の一覧から数えられます。ならせば年に1件か2件ですが、間隔は均されておらず、続く年もあれば何年も空く年もあります。同じ惑星の食に限れば十年単位で待つことになり、夜の高い空で見える回はさらに絞られます。