光害
空の明るさ
夜空を明るくしている側の名前が、光害です。環境省は「ひかりがい」と読ませ、日本天文学会の天文学辞典は「こうがい」の読みも載せています。
何を表す数字か
人工の光が本来の夜の環境を損なっている状態を指す言葉で、夜空の明るさが結果の数字なら、こちらは原因の側にあたります。環境省の光害対策ガイドラインは、照らしたい場所の外へ出ていく漏れ光、そのうち上へ向かう上方光束、視野の中でまぶしさになるグレアという分け方で整理しています。光の量ではなく、行き先を誤った光の量が問われます。
実際の値の目安
ガイドラインは地域を照明環境類型のⅠからⅣに分け、暗さを守るべき自然公園等をⅠ、繁華街をⅣに置いて、上へ漏らしてよい光の割合の目安を類型ごとに変えています。効きめの裏づけは同じ環境省の夜空の明るさ調査で、商業地域と森林山間地の平均には2等以上の開きがあります。1等の差が背景の約2.5倍ですから、この開きは十倍を超えます。
これが動くと何が変わるか
上向きの光が増えるほど、空は淡い側から欠けていきます。街なかでは天の川や黄道光が先に届かなくなり、アンドロメダ銀河のような広がった相手は背景に溶けます。影響は空だけにとどまらず、環境省は農作物の生育や生き物の行動への影響も対策の理由に挙げています。傘のついた灯具に替えて下だけを照らせば、足もとの明るさを落とさずに空へ逃げる光を減らせます。
自分で確かめる方法
自分の街の照明を、上から見るつもりで確かめます。灯具に傘があって光源が下を向いていれば空へは逃げにくく、球形のまま裸で光っていれば上にも同じだけ出ています。次にカシオペヤ座のように一年中見える星形を選び、市街と郊外でたどれる星の数を数えます。月齢と時刻をそろえないと、街の差か日の差か分かりません。