過剰虹
虹と水滴の光
探す位置: 太陽と反対の側
主虹のすぐ内側に、細い色の縞が重なります。屈折だけでは説明がつかず、光の干渉で強め合う向きに並ぶ縞です。
どう見えるか
緑と紫が細く交互にくり返す縞です。WMO 国際雲図帳は、緑・紫・橙の細い弧が虹を縁取るように現れるとしています。主虹の色帯にくらべて一本ずつが細く、色が薄いのが見た目の差で、条件がそろうと数本を数えられます。日本語では余り虹、干渉虹という呼び方も使われます。主虹が濃く雨粒が細かいときにだけ、添うように現れます。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
主虹の内側に接したところを追います。気象庁『気象観測の手引き』は「主にじの内側又は副にじの外側に,過剰にじが生ずることがある」と書いており、主虹では内、副虹では外が定位置です。視半径40度のすぐ内側なので、主虹を先に見つけてから視線を内へ寄せます。双眼鏡を太陽に向けず、太陽を直接見ない姿勢は主虹と変わりません。
なぜそこに出るか
光の干渉です。水滴の中をわずかに違う道筋で通った光が重なり、位相がそろう向きでは強め合い、半波長ずれる向きでは打ち消し合うため、明暗の縞が並びます。トマス・ヤングが1804年にこの干渉で説明したのが最初で、屈折と反射だけでは位置も本数も出せません。気象庁の虹の定義に干渉が入るのは、この縞があるためです。
似た現象との分け方
主虹の色帯そのものとは、縞の細さとくり返しで分かれます。主虹の帯は紫から赤まで一続きに並びますが、こちらは緑と紫の組がくり返し、間に赤をはさみません。粒の条件も違い、直径がおよそ1mm以下の水滴で現れ、粒が小さいほど縞は広がって色は薄くなります。副虹の外側に出る場合も、並びは同じくり返しです。
出ているとき空に何があるか
粒が細かく、大きさのそろった雨のときです。粒がばらつくと縞の位置がずれて互いに消し合い、主虹だけが残ります。霧雨に近い細かな雨や、雨脚の縁のそろった部分で見つかりやすくなります。粒がさらに小さくなって霧虹の側へ移ると、縞は溶けて白い帯になります。粒の大きさが、そのまま縞の幅と本数に出ます。