彩雲

雲と空の色

探す位置: 太陽の側

雲の縁が、緑や桃色に染まって見えます。気象庁『気象観測の手引き』は、色がときに不規則に並び、ときに雲の縁とほとんど平行な帯になる現象だと記しています。

どう見えるか

薄い雲のふちだけが、緑色や桃色の卓越したパステル画のような色合いに染まります。気象庁『気象観測の手引き』は、色がときには不規則に並び、ときには雲の縁辺にほとんど平行な帯状で現れると書き分けています。虹のように色の順序が決まってはおらず、同じ雲でも場所ごとに配色が入れ替わるのが特徴です。厚い本体は白いままで、色づくのは縁のごく薄い部分に限られます。

空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)

太陽から10度ほどの範囲をまず当たります。手引きは、太陽から約10度の内側では回折がおもな原因で、10度を超えると干渉が卓越し、太陽から40度も離れて現れることがあると説明しています。腕を伸ばしたときのこぶしの幅が、およそ10度の目安です。太陽は建物の角や手のひらの陰に入れ、太陽本体を直接見ない・双眼鏡を太陽へ向けない位置から雲のふちだけを追います。

なぜそこに出るか

雲粒が光を回折させるためです。粒のへりを回り込んだ光が強め合う向きは色ごとに違い、白い日射がそこで色に分かれます。光環と同じしくみで、英国気象局は光環が回折だけで生じ、水滴が小さいほど輪が大きくなると説明しています。雲のふちは粒の大きさがそろわないため、同心円にならずに色が乱れて並びます。

似た現象との分け方

取り違えやすいのは環水平アークです。分け目は色の並ぶ向きで、彩雲は雲のへりの形をなぞって曲がり、環水平アークは水平にまっすぐ伸びる帯になります。雲の切れ目をまたいでも同じ高さに並ぶのもアークの側の特徴です。WMO 国際雲図帳は、環水平アークが出るのは光源の高度が58度を超えるときだけだとしています。色が太陽を囲む同心円なら光環の側で、こちらは太陽に接した半径5度に満たない輪です。

出ているとき空に何があるか

色づく空には、日射が透けるほど薄い雲があります。手引きは、薄い雲の中の小さい水滴や氷の粒を光が通るときに回折が起きると説明しており、彩雲もその薄さの雲で生じます。高積雲やレンズ雲のへり、巻積雲の粒の連なりが舞台になりやすく、日射を通さない厚い雲では色が出ません。粒のそろった湧きたての雲のへりほど色は整い、雲が厚みを増して光が散ると消えます。