ビーナスベルト
雲と空の色
探す位置: 太陽と反対の側
日の入り後、太陽と反対の空に桃色の帯が出ます。下に接する藍色は地球の影で、二つは上下に組になって地平線から立ち上がります。
どう見えるか
太陽と反対側の低い空を、桃色からサーモン色の帯が水平に横切ります。帯の下には藍色の暗い層が接し、境目は柔らかくぼけています。帯は地平線と平行に長く伸び、時間とともに上へ上がりながら薄れていきます。頭上の青、桃色、藍色という三段の重なりが、この現象の見どころです。色の変わり目を二つさがすつもりで見ると、どこまでが帯かが決まります。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
太陽と反対の方位、地平線のすぐ上を探します。時間帯は太陽高度が0度から地平線下6度あたりまでで、国立天文台 暦計算室が市民薄明と呼ぶ範囲にあたります。東西を見通せる高台や海岸が向き、日の入りの側を背にして立つと帯の全長が見えます。振り返って夕空を確かめるときは、太陽を直接見ないようにします。
なぜそこに出るか
地平線の下にある太陽の赤い光が、反対側の空まで届くためです。日中の青を作るのと同じ散乱が、赤くなった光をこちらへ返し、そこに残っていた空の青と混ざって桃色に見えます。Lee 2015 は薄明の空の色を測ってこの帯を調べています。帯の下の藍色は、光の当たらない地球の影です。桃色は赤い光そのものの色ではなく、届いた赤と、まだ残る空の青が重なった色です。
似た現象との分け方
地球影との関係は上下で、藍色が下、桃色が上に来ます。太陽の側に出る夕焼け・朝焼けとは向きが正反対で、同じ時刻に背中合わせで起きています。雲が赤く照り返しているのとも違い、この帯は雲のない澄んだ空に出る点で分かれます。低い雲の帯と迷ったら上端を見て、水平にまっすぐ通っていれば帯、凹凸があれば雲と分けます。放射状の筋が伸びていれば反薄明光線の側です。
出ているとき空に何があるか
帯が出ている空は、低い雲がなく、大気が澄んでいる状態です。地平線近くまで見通しが利くことが条件で、煙霧で視程が落ちた日は境目がぼやけて読めません。高いところの空にはまだ日射が当たっており、頭上の青と地平の藍色が同時に見える時間帯だけの姿です。薄い雲があれば、その底だけが桃色に染まります。太陽が下がるほど藍色の層は厚くなり、帯は上へ押し上げられて薄れます。