シナリオ・台本の執筆

書く・伝える

動画や音声のための流れと台詞を書く

どんな仕事?

動画や音声、ゲームのために、話の流れと台詞を組み立てます。解説動画の構成台本、企業の研修動画、ボイスドラマ、短い広告と幅が広く、発注元は制作会社や配信者、ゲーム会社です。読ませる文章ではなく話される言葉を書くのが特徴で、尺と話者数という動かせない制約の中に収める設計力が問われます。

仕事の流れ

企画の意図と尺、想定する視聴者を聞き取り、まず粗い流れだけの箱書きを出します。合意できたら台詞や語りに起こし、指定の書式で納品します。読み上げると1分あたり300字前後が目安なので、書いたら声に出して尺を測る手順を挟みます。修正は演出上の理由で入ることが多く、ナレーション・音声収録の担当から言いにくさを指摘される場合もあります。

単価と収入の目安

解説動画の構成台本は1本3000〜1万円、企業案件や長尺のドラマ台本は1本3〜10万円と幅があります。シリーズで継続すると本数は読めるようになりますが、1本あたりの単価は上がりにくいのが実情です。自分の書きたい話に寄せるほど時間を取られ、収入として計算できるまでに1年前後かかることも珍しくありません。

最初の1件までにやること

既存の動画を一本選び、自分ならどう構成するか書き直したものを作ると、練習と見本を兼ねられます。公募のシナリオコンテストは応募無料のものが多く、入選しなくても締切に合わせて完成させる訓練になります。案件はスキルマーケットや制作会社の募集にあり、得意なジャンルを一つに絞ると声がかかりやすくなります。

向かない人・つまずくところ

面白い話を書きたい気持ちと、発注元の意図どおりに書く仕事は別物です。演出や収録の都合で台詞が丸ごと消えることもあり、作品として名前が出ない案件も多くあります。納品物をどこまで使われるかは契約次第なので、著作権と納品物の権利を先に確かめてください。二次利用の範囲があいまいなまま進めると、後から揉めます。

解説動画: 【YouTube台本の作り方】視聴時間が2倍に!視聴維持率を上げる台本作成のコツとテンプレートを紹介/TAIGA YouTube Channel

台本が無いと直せない: 台本無しで撮ると、視聴者にどこでどう感じてほしいかが決まらないまま進むうえ、撮影が延びて編集も重くなる。投稿後にアナリティクスの離脱点を台本と突き合わせれば直すべき場所が分かるが、台本が無いと毎回離脱位置がずれて改善が効いたか判定できない。話者も初期は10分前後で維持率40%ほど、続けるうちに15分の動画で50〜60%まで伸びたという。

冒頭の15秒で決まる: 最も重要なのは冒頭で、最初の15秒で半分以上が抜ける動画も多い。話者はオープニングのアニメも含めて50秒から1分をここに使い、いちばん時間をかけて考える。やりがちな失敗は自己紹介や近況報告から入ること。登録者が少ないうちは誰も見たいと思っていないので、テンポよく本題へ入る。

チャンネル紹介は10秒: 冒頭トークの直後に、このチャンネルが普段何を出しているかを10秒ほどで挟む。動画の位置づけが伝わり、ここで登録する人も出る。ただし本題と関係ない話を長く続けると離脱するので、長くても15秒以内。経歴やインパクトのある一点だけに絞る。

結論より先に理由: 視聴者は知りたいことが満たされた時点で離れるため、いきなり答えを言うとそこで離脱する。先に話すのはテーマが重要な理由と前提。狙いは尺を伸ばすことではなく内容を正しく理解してもらうためで、いきなり手順を並べても納得されない。下地を作ってから具体例に入ると満足度が上がる。

具体例の量と締め方: 見どころは具体例のパート。10分では3つほどしか挙げられなかったが、13〜15分に伸ばして数を増やすと内容が濃くなり、視聴維持率はむしろ上がった。最後はまとめで全体を振り返り、関連動画と終了画面へつなぐ。高評価やコメントの数も動画の評価に効く。