資格試験の講師
教える・相談する
試験の範囲を、点になる順に教える
どんな仕事?
簿記や宅建、情報処理などの資格試験の対策を教えます。求められるのは出題範囲を削る技術で、全部を教えるのではなく、点になる順に並べ替えて渡す仕事です。依頼元は資格の予備校、企業の研修、専門学校などで、自分がその試験に合格していることがほぼ前提条件になります。
仕事の流れ
公募か紹介で応募し、模擬講義の審査を受けます。通ると担当する科目と回数が決まり、既存のテキストに沿って90分前後の講義を組みます。予習に本番と同じかそれ以上の時間がかかるのが普通で、初年度はとくに重いです。講義後は質問対応と小テストの採点、法改正のあった年は教材の差し替えも仕事に入ります。
単価と収入の目安
1コマあたり5,000〜20,000円と幅があり、経験年数と集客力で変わります。企業研修の単発は高めですが回数が読めません。報酬は源泉徴収される報酬として先に税が引かれる形が多く、手取りは提示額より小さくなります。指名で呼ばれるようになるまで2〜3年は見ておくのが現実的です。
最初の1件までにやること
自分が合格した試験を選び、合格年と点数を示せる形にします。予備校の講師公募や、企業研修を手がける会社の登録に応募して模擬講義に備えます。いきなり本講義が難しければ、答案の添削や質問対応の担当から入る道もあります。まず小さく試すならオンライン講座の販売から始めて反応を見る手もあります。
向かない人・つまずくところ
試験の直前期は土日が講義で埋まり、本業の繁忙期と重なると身動きが取れません。制度改正のたびに自分の知識を作り直す必要があり、勉強が止まった時点で教えられなくなります。本業が同じ資格を扱う業界なら競業避止義務に触れないか、事前に就業規則の副業規定も確認してください。
解説動画: 塾講師をはじめる君へ【新人講師・教師の方へ】/予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」
教える高さを2段下げる: 塾で教え始める人へ向けた5つの助言。1つ目は説明を始める高さで、自分が「ここから話せば伝わるだろう」と見積もった水準より2段下げる。生徒の理解にぴったり合わせて始めると、つまずいた地点が分からなくなる。確実に分かる所から入れば、生徒も「ここまでは大丈夫」と確認でき、崩れた場所がはっきり出る。
大事な話ほど体を止める: 話す内容以外の部分も相手に伝わってしまうというメラビアンの法則に触れ、大事な話をするときは姿勢を固定することを挙げている。視線が泳ぎ、体が動いていると、本人は重要なつもりでも大事な話には見えず、生徒も落ち着かない。話し終えるまで、なるべく体を動かさない。
板書は黒板から離れて: 板書のコツは黒板から距離をとること。書き始めはどうしても体が黒板に近づくが、近い位置のまま書くと人は文字が右下がりになるという。少し離れて全体を見ながら書けば、傾きに自分で気づいて直せる。板書が乱れると感じたら、まず距離を意識するとよいと話している。
道具は最初から良いものを: 渡されるのはチョークだけということが多いが、今は始めたばかりの人向けの道具がある。字が乱れる原因の一つはチョークが短いことで、その場合は長く持てるホルダーを使う。広い教室ではレーザーポインター。ただし安価なものは壊れやすく何本もだめにしたので、最初から良い1本を買うほうが使い勝手も違う。
自信のなさは見抜かれる: 最後は自信を持つこと。自信のなさは言葉の節々に出て見抜かれ、この先生は本当は分かっていないのではと思われてついてこなくなる。要るのは授業の準備と、範囲を深く知っていること。加えて、好きだと全身で出している先生は、ほかの4点がうまくできなくても魅力的に映ると締めている。