実績単価
集客と販売の言葉
実績単価は、実際に成立した取引での自分の単価。
どういう意味?
世の中の相場ではなく、自分が実際に受けた取引の単価のことです。受け取った報酬を件数・作業時間・文字数などで割って出し、提示額ではなく成立額で数えるので、値引きも無料のやり直しも入ります。国の委託費を調べた会計検査院の報告では、給与の支払実績から出す1時間あたりの人件費を指す使い方もあり、ここでの意味とは違います。
どこで出てくるか
単価を上げたいときや、この副業を続けるかを決めるときに使います。公正取引委員会のフリーランス法のQ&Aは、買いたたきを、通常支払われる対価(同種・類似品等の市価)より著しく低い報酬を不当に定めることと説明しています。単価の決め方を考える場面では、「1文字1円」のような表向きの数字ではなく、自分の実績単価を市価と並べて見ます。
使うときの注意
時間に打ち合わせ・修正・案件探しを入れないと、実態より高く見えます。オンラインの少額作業の場で2,676人の380万件を記録した研究チームは、探す時間や却下された作業の数え方で時給の計算が変わると報告しています。Lindsay Marsh(チャンネル名)は、固定報酬なら10時間でも400時間でも受け取る額は同じで、延びた分は自分が負うと話します。低い数字が出ても今の位置がわかるだけです。
出典
- 論文・英語 Kotaro Hara, Abigail Adams, Kristy Milland, Saiph Savage, Chris Callison-Burch, Jeffrey P. Bigham(2018) A Data-Driven Analysis of Workers' Earnings on Amazon Mechanical Turk
- 公的機関 公正取引委員会 Q&A(フリーランス・事業者間取引適正化等法)
- 公的機関 会計検査院 業務委託契約において、実績を大幅に上回る単価に基づき人件費を算定するなどしていたため、委託費の支払額が過大となっていたもの(平成22年度決算検査報告)
- 動画・英語 Lindsay Marsh How To Price Your Work - Hourly or Fixed Rate? Freelance Pricing
解説動画: 【必見】知っておくべきエンジニア単価の仕組み/SESチャンネル
単価は会社どうしの契約: ここで言う単価は、本人の給与ではなく会社と会社が結ぶ契約の金額。動画では、現場に出ていた人の単価が最初70万円で、1年ごとに5万円ずつ上がって最後は80万円になった例を挙げ、いちど決まったら固定という数字ではないと説明している。
何ができるかで段が決まる: 金額を決めるのは、要件定義・設計・構築・テスト・運用保守のうちどの工程を担当できるか。さらにどの技術でその工程をやったか(言語やインフラの種類)と、メンバーかリーダーかという役割で変わる。この組み合わせと年数で、ほぼ位置が決まると言う。
単価の段と金額の目安: 挙げている目安は、未経験が40万円台で、最初は24時間365日動くシステムの監視業務から入ることが多い。詳細設計書どおりに書けるようになると50万円前後、詳細設計を書いて構築までやれると60万円前後、基本設計まで任されると70万円前後、他のメンバーのフォローやレビューをする立場で80万円前後。
経験1年の見積もり例: 視聴者の質問への回答も入っている。大手クラウドの設計と構築ができ、構成管理のツールを1年使ってきた人が、ゼロからこの業界に入って1年なら60万円前後。同じ人でも、社内に置いたサーバやネットワークの構築、チームリーダーの経験があれば70〜80万円まで変わるという。
一気に上げない理由: 単価は基準に対して5万円前後上下する。最短で高い単価を狙うのもありだが、負荷が高くなって短期で終わり、経歴に傷が残るリスクがあると言う。すすめているのは自分の経験と市場の相場に合わせて段階的に上げる進め方。どの段に何が要るかは決まっているので逆算できる、とも話している。