印鑑・朱肉
お金・事務
印鑑・朱肉は、紙の書類にまだ要る、押すための道具。
どこに効くか
電子で契約を結ぶ相手が増えても、副業から紙の書類が消えるわけではありません。業務委託の契約書、請求書、開業届、事業用の口座の申込と、押す場面は年に何度か必ず来ます。困るのは押し直しで、相手に郵送で送り返してもらう往復が入ると着手が数日ずれます。朱肉が乾いていたり印面が欠けていたりするとかすれるので、道具の状態がそのまま書類の通りやすさになります。押す機会が少ない人ほど、いざ必要になった日に手元に無いという形でつまずきます。押すこと自体は数秒でも、そこで止まると影響は日数で返ってきます。押した書類の控えを残してから送る習慣も、この道具とあわせて身につけておくものです。
選ぶときに見るところ
用途で使い分けます。日常の受け取りに使う認印、役所で登録して使う実印、屋号を彫った角印は役割が別で、一本ですべてをまかなおうとすると使えない場面が出ます。インクが内蔵されたスタンプ式は手軽ですが、契約書では受け付けられないことがあります。書体は読みにくいものほど真似されにくく、素材で欠けにくさが変わります。朱肉は速乾かどうかで、押した紙を重ねるまでの待ち時間が変わります。まずは手元の認印を白い紙に押してみてください。かすれずに読めるなら、要るのは朱肉だけかもしれません。相手が電子契約で完結する側なら、先に要るのは印鑑ではなく書類を読み取って残す環境です。
解説動画: 【弁護士が解説】実印と認印って何が違うの?/freeeサイン 【公式】
登録したものが実印: 印鑑そのものに種類があるのではなく、登録したかどうかで呼び名が変わる。個人は住んでいる自治体へ、法人は設立のときに印鑑登録をし、そこに届け出た印が実印と呼ばれる。届け出ていない印はまとめて認印で、宅配便を受け取るときに押すものも同じ呼び方になる。
なぜ実印を求められるか: 不動産の売り買いのように後から揉めたときの影響が大きい場面では、実印と、その印が登録済みだと示す証明書を出すよう求められる。届け出た印が押してあれば本人の意思で押された可能性が高いと扱えるからで、重さのある取引ほどこの形が使われている。
押す印で契約は変わらない: 実印でなければ契約が成り立たないわけではなく、自分の意思で結んでいれば認印でも効力は同じ。それでも実印を日常で使わないのは、どこで印影が出回るか分からないから。出来合いの印を登録してしまうと、同じ形を用意した第三者が本人の実印のように使える余地も残る。