浸漬中の細菌増殖
微生物
夏場に常温で長く浸けると、水の中で細菌が増えることがあるとされます。米から水へ溶け出した糖やアミノ酸が養分になるためで、新潟大学の大坪研一教授が監修した解説で説明されています。
何が起きているか
米から水へ溶け出した糖やアミノ酸を養分にして、浸けている水の中で細菌が増える現象です。新潟大学の大坪研一教授が監修した解説では、夏場に炊飯器の中で長時間放置したときに起こりうるとされています。浸す時間と水温を選ぶ判断がそのまま関わり、水の温度が高いほど条件はそろいます。水の中で起きていることなので、見た目では分かりません。
何によって変わるか
常温で時間が長いほど起こりやすくなります。吸水は約2時間で飽和してそれ以上は増えないため、そこを超える放置は得るものがないまま条件だけが伸びることになります。米は一晩水につけておくとよいという説はこの範囲に入り、浸水は夏30分・冬2時間の冬側も、室温が高い季節にはそのまま当てはまりません。時間を延ばして炊き上がりが良くなるという根拠も、見当たりません。
よくある勘違い
「炊けば加熱殺菌されるから問題ない」という言い換えは、断定しすぎです。菌そのものは加熱されても、種類によっては胞子や耐熱性の毒素が残る可能性は皆無ではないとされています。芽胞と合わせて読むと分かるとおり、糸を引く状態のご飯を温め直すことで戻せると考えるのも、同じ誤りです。炊き上がりの見た目が普通でも、置いていた時間そのものは戻せません。
台所での意味
長く浸けたいときは冷蔵庫で浸すという置き換えが最も直接的です。炊いた後も同じ考え方で、室温に長く置かず小分けにして速やかに冷凍する扱いが一般的とされます。残ったご飯は熱いうちに冷凍するは、この側からも読める手順で、すっぱいにおいがするときは食べずに処分します。浸すのも保存するのも、温度を下げる方向でそろえるのが分かりやすい形です。