アジサイの葉による中毒
口に入ったとき
毒の正体は、まだ分かっていません。厚生労働省は原因物質を特定できていないと記し、葉を口にして嘔吐した事例だけが残っています。
どんなことが起きるか
口にしてから1時間以内に嘔吐やめまい、顔面紅潮が出た事例が国内にあります。厚生労働省『自然毒のリスクプロファイル』のアジサイの項は、2008年6月13日につくば市の飲食店で料理に添えられた葉を口にした10人中8人が症状を訴えた例と、同月26日に大阪市で敷かれた葉を口にした男性が40分後に嘔吐と顔面紅潮を起こした例を挙げています。いずれも軽症で、2〜3日以内に回復しています。
原因になる植物
街の植え込みで数の多いアジサイです。ただし毒性成分は今も明らかになっていません。同資料は青酸配糖体によるとする説を紹介しながら、確定した成分ではないと書いています。原因物質が分からないまま、症状の事例だけが残っている状態です。ガクアジサイもセイヨウアジサイも同じ扱いで、葉だけでなく、つぼみや若い枝も口に入れないものとして扱います。庭のカシワバアジサイやノリウツギも同じ属です。
その場でどうするか
口の中のものを出して水でゆすぎます。無理に吐かせる必要はありませんが、自己判断で様子見に決めてしまうのも避けます。口にした量と時刻、どんな形で口に入ったかを添えて、日本中毒情報センターの中毒110番に相談します。番号は子どもが実を口に入れたときの項にあります。原因物質が分かっていないため、症状の出方と時刻がそのまま判断の材料になります。料理に添えられた葉なら、残りと皿を写しておきます。
受診の目安
嘔吐が一度で収まり、そのあと落ち着いているなら、水分を少しずつとって様子を見ます。吐き気が繰り返す、めまいで立てない、脈が速い、子どもが葉をかんだときは受診します。前掲の2件はどちらも軽症でしたが、量と体の大きさで経過は変わります。受診では、葉が料理のどこに置かれていたかと、口に入れた量を伝えます。残った葉を持参すると、種類の確かめが早くなります。
起こさないために
料理の下に敷いたり、皿に添えたりしないことです。緑が濃く形が整うため飾りに使われてきましたが、前掲の2件はどちらもその形で起きました。皿の上のものは口に入るという前提で、食器と同じ場所に葉を持ち込まないようにします。家でも同じで、切り花にした枝の葉が子どもや動物の届く高さにないかを見ます。街の植え込みの枝は公園の木と草の管理下にあり、切って持ち帰ることはできません。