/θ/
子音(破裂・摩擦)
/θ/は、thinkのthが表す、舌先を上下の歯で軽く挟んで息を通す、声を出さない摩擦音です。強く噛む必要はなく、息が通る隙間があれば十分に出せます。日本語話者は/s/で代用しがちで、thinkがsinkに、thankがsankに聞こえてしまうため、鏡で舌先が見えているかを確かめる練習が効果的です。
どんな音?
舌先を上下の歯で軽く挟み、その隙間から息を通す音です。声は出しません。Rachel's English(アメリカ英語)は、歯の間に出すのは舌のごく先だけで、舌は力を抜き、口の中に圧力をかけず、破裂音のように止めないよう説明します。Billie English(YouTube)によれば、摩擦音は息が続くかぎり伸ばし続けられます。
口の作り方
舌先を歯の先から少し出すくらいでちょうどいいです。強く噛む必要はなく、息が通る隙間があれば出ます。Rachel's English によれば、唇はこの音に関係しないので次の音の形へ先に動いてよく、three では th を出しながら、r のために唇が丸まり始めます。Billie English は、s と th だけが違う sink と think、mouse と mouth の組を挙げ、練習を勧めます。
日本語とのちがい
日本語話者は /s/ で代用しがちです。think が sink、thank が sank に聞こえます。Lombardi(2003)は、th の代用が母語ごとにそろう傾向があり、日本語話者は [s]、ロシア語話者は [t] だと述べ、Brannen(2012)も日本語話者は [s, z] で代用すると述べます。鏡で舌が見えているか確認できるのがこの音の良いところです。
この音を含む語
think, thank, three, bath, math, mouth
出典
- 論文・英語 Lombardi L(2003) Second language data and constraints on Manner: explaining substitutions for the English interdentals
- 論文・英語 Brannen K(2012) The perception and production of interdental fricatives in second language acquisition
- 動画・英語 Rachel's English English Sounds - The Two TH Consonants [θ] and [ð]
- 動画・英語 Billie English The 9 Fricatives in English | INTRO | English Pronunciation
解説動画: サンキューの th、舌を歯に挟んで息だけで出す/『あいうえおフォニックス』英語発音
日本語話者のつまずき: 「ありがとう」の thank you の th が日本語に無い音で難しいと切り出す。特に thanks と短く言うときに「サンクス」「テンクス」になってしまう人が多いと指摘し、this や they の th も日本語の音に置き換わり、they が「デイ」のようになっている人が多いと触れている。
舌の挟み方: 舌を上の歯と下の歯の間に軽く挟み、その隙間から息を出す。何センチも出す必要はなく、練習としては1〜2ミリほど覗かせれば足りる。ぎゅっと噛まないことで、どちらかというと歯と歯の隙間を舌で塞ぐ感覚だとしている。塞いだまま声を出さずに息だけを通すのがこの音で、そこに声を足すと this や they の有声の th になる、という順で作り分けている。
語頭と語末で練習: 語の始めは think を繰り返して確認する。語の終わりに来る th は、舌を前に出して息の音を止め、蓋をする感じと説明し、breath や north を練習させる。「ブレ・ス」と切らずに一塊で言うよう注意している。