r のリンキング
リンキング(つながる)
rのリンキングは、イギリス英語などの非r音性の方言で、car・farのような語末のrがふだん発音されない代わり、次に母音で始まる語が続くとそのrが突然聞こえてくる現象です。car is itは「カーリズイット」のようにrでつながり、law and orderのように綴りに無いrが足される侵入のrも起こります。アメリカ英語には無い現象です。
どういう現象?
イギリス英語などの非r音性の方言では、car や far のような語末の/r/はふだん発音されません。ところが次に母音で始まる語が続くと、その r が突然聞こえるようになります。car is it は「カー・イズ・イット」ではなく「カーリズイット」のように r でつながり、far away も「ファーラウェイ」に近くなります。mother and father のように、語と語のあいだにさりげなく r が挟まる例は日常の会話に数多くあり、非r音性の方言だけで起こります。アメリカ英語には無い現象です。
なぜ起きる
語のあいだで母音が連続すると発音がしづらいため、綴りにあった r を復活させて橋渡しに使います。この現象は綴りに r がない語にも広がることがあり、law and order が「ローランドオーダー」のように余分な r でつながって聞こえることもあります。これは無いはずの r を足してしまうという意味で、侵入のrとも呼ばれます。綴りにあるかどうかより、母音と母音のあいだを埋める役目のほうが優先されるということです。
聞き取りのコツ
アメリカ英語は基本的にすべての r を発音するため、この現象はアメリカ英語にはほぼ起きません。イギリス英語やオーストラリア英語を聞くときに限って、母音の直前で r が復活すると知っておくと、綴りと発音のずれに驚かずに済みます。逆にアメリカ英語の話者を聞いているのに r が増減して聞こえたときは、方言を聞き違えている可能性を疑うとよい手がかりになります。
例
car is it → カーリズイット / far away → ファーラウェイ / law and order → ローランドオーダー / mother and father → マザーランドファーザー