吸音パネル

机まわり

吸音パネルは、何もない部屋で録ると声が壁と床で跳ね返り、語末の子音や弱く読まれる音節が前の音の残りに埋もれて聞き取れなくなる問題を解決する道具です。音を反射させずに繊維の中で熱に変えてしまう素材で、跳ね返る音そのものを減らします。硬い床とカーテンの無い窓がある部屋ほど効果が大きく、マイクを買い替えるより先にこの反響を消すほうが効く場面があります。全部の壁を覆うと音が死んでしまうので、貼る場所は3か所ほどにとどめます。

どこに効くか

何もない部屋で録ると、声が壁と床で跳ね返り、わずかに遅れた自分の声が元の声に重なります。この反響が乗ると、語末の子音や、弱く読まれる音節が前の音の残りに埋もれて聞き取れなくなります。カラオケのエコーと同じ理屈で、上手く聞こえるぶん、直すべきところが見えなくなるということです。吸音パネルは、音を反射させずに繊維の中で熱に変えてしまう素材で、跳ね返る音そのものを減らします。録って聞き返す練習を続けるなら、マイクを買い替えるより先に、この反響を消すほうが効く場面があります。とくに硬い床とカーテンの無い窓がある部屋は跳ね返りが強く、同じマイクでも録れる音がまるで変わります。

選ぶときに見るところ

貼る場所は部屋全体ではなく、口の正面の壁と、机の左右の三か所から始めます。全部の壁を覆うと音が死んで、こもった録音になります。厚みは2〜3センチから効きはじめ、薄いものは高い音しか吸いません。素材はウレタン(スポンジ)とグラスウール系があり、ウレタンは軽くて貼りやすい一方、低い音まで届かせるには密度が要ります。両面テープで貼ると剥がすときに壁紙ごと持っていくことがありますので、賃貸なら板に貼ってから立てかけます。まずはカーテンを閉め、机の後ろに毛布を掛けて録り比べるだけで効くかどうかが分かります。それで足りるなら買わなくて構いません。

解説動画: 吸音材の効果の検証 効果的な吸音材の使い方/共ショウ産業資材

測り方: 貼る枚数ではなく貼る場所を確かめるために、内側が30センチの箱にスピーカーを上向きに入れ、壁や天井にあたる面を一つずつ吸音材に替えていく実験をしている。測るのは箱から50センチ離れた地点の音圧で、何も貼らない状態は73.8デシベル。ここからどれだけ下がるかを面ごとに比べる、という進め方。

効くのは正面: 1面だけ貼る場合、音源に対して正面に貼ったときがいちばん効く。同じ1枚でも貼る場所によって結果に大きな差が出るとしている。2面に増やしても同じで、正面を外して他の2面に貼るより、正面1面だけのほうが効果が高い。3面4面と増やしても、正面に貼ってあるかどうかで結果が分かれる。

枚数より位置: 全面に貼った場合と2面だけの場合の差は1.3デシベル、側面を外した場合との差は0.5デシベルにとどまった。つまり音源の正面とその隣に貼るのが最も効率がよく、そこを外すと枚数を増やしても効かない。これは同社の測定で、実際の使用条件では異なるとも断っている。