シトルリン

アミノ酸

血流とパンプを支えるアミノ酸

役割

スイカなどに含まれる遊離アミノ酸で、体内でアルギニンに変換され、血管を広げる一酸化窒素の材料になります。運動中の血流が高まりやすく、いわゆるパンプ感や後半のねばりを支える目的で、プレワークアウト系の製品によく配合されています。

摂り方

シトルリンとして1回6〜8gを、トレーニングの60分ほど前に水で摂るのが一般的です。飲んですぐ効くものではなく1時間前後で立ち上がるため、直前に慌てて流し込むより、支度の段階で済ませておくほうが狙った時間に合います。

注意

量が多いと人によっては胃の不快感や軽い下痢が出ます。血圧の薬、狭心症の薬、勃起不全治療薬などを使っている方は、血管を広げる作用が重なるおそれがあるため、使う前に必ず医療者へ相談してください。

解説動画: シトルリンとアルギニン、どちらを摂るべきか/高須幹弥(高須クリニック)

概要: シトルリンはきゅうり・スイカ・メロン・にんにくなど主にウリ科の野菜や果物に含まれるアミノ酸。タンパク質の構成成分として使われるのではなく、遊離アミノ酸として体内にとどまり、血管の拡張、血流の改善、神経伝達の補助といった役割を果たす。エナジードリンクや筋トレ前のプレワークアウトドリンクにも配合されている成分として紹介している。

アンモニアを解毒する働き: タンパク質には窒素が含まれるため、摂取するとアンモニアが発生する。これが体に溜まると有害なので、肝臓の尿素回路(オルニチン回路)でアンモニアを尿素に変えて排泄するが、シトルリンはこの回路で重要な役割を果たす。筋トレや有酸素運動など激しい運動でも体内のアンモニア濃度が上がり、エネルギーを作る過程の妨げになって筋肉が疲労するため、シトルリンを摂って回路を活性化させ、アンモニアを尿素に変えて排出させる意味がある。

NOが出て血管が広がる: シトルリンは腎臓などの組織でアルギニンに変換され、そのアルギニンが再びシトルリンに戻るときに一酸化窒素(NO)が発生する。放出されたNOによって血管が拡張し血流が良くなる。これがNO系サプリと呼ばれる理由で、運動機能の向上、筋力アップ、成長ホルモンの分泌、勃起機能の改善といった作用につながる。血中コレステロールについても、HDLを上げてLDLを抑える働きがあるとしている。

アルギニンより吸収がよい: どちらを摂るかと問われれば、主にシトルリンを摂るべきという答え。アルギニンは腸での吸収率が悪く、アルカリ性のため大量に摂ると胃腸の粘膜が荒れることがあり、肝臓や血中で分解されやすいので効果も短い。中性で吸収がよいシトルリンをメインにしたほうが血中濃度を効率よく上げられる。ただし単体で摂るより両方を同時に摂るほうが血中アルギニン濃度が上がり血流改善効果も高いというデータがあるため、1対1、あるいはシトルリン主体にアルギニンを少量足す形が勧められる。

1日の量とタイミング: 推奨量は1日およそ800mg。食品で摂ろうとするとスイカ7分の1個、メロン1.3個、きゅうり56.5本に相当し、続けるのは現実的でないためサプリが向く。摂取後、血管が広がって血流が良くなる効果は30分から90分ほどかけて徐々に現れるので、筋トレなら1時間ほど前に摂るのがよい。カフェイン入りのプレワークアウトドリンクも同じ理由で1時間前が目安になる。