前腕屈筋群
腕
前腕屈筋群は、握力を生む前腕の手のひら側の束
位置
前腕屈筋群は、前腕の手のひら側にある8つの筋の総称です。表層に4つ(橈側手根屈筋・尺側手根屈筋・長掌筋・円回内筋)、中間に浅指屈筋、深層に深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋の3つがあります。表層と中間の筋は、肘の内側の出っ張り(上腕骨の内側上顆)を共通の起始にします。深層の筋は橈骨と尺骨の前面から起こります。指の骨には筋がなく、腱が手首を越えて指へ届きます。
はたらき
手首を手のひら側へ曲げ(屈曲)、橈側手根屈筋は親指側へ、尺側手根屈筋は小指側へ倒します。深指屈筋と長母指屈筋は、拳を握るときに指と親指を曲げる中心になります。浅指屈筋は中節骨、深指屈筋は末節骨に付き、親指以外の指で指先側の関節を曲げられるのは深指屈筋だけです。円回内筋と方形回内筋は、手のひらを下へ返す回内を担います。神経は大部分が正中神経で、尺側手根屈筋と深指屈筋の半分は尺骨神経です。
鍛え方
リストカールを15〜20回×3セットと高回数で行うのが基本です。デッドリフトをストラップなしで行う日は、それ自体が握力の練習になります。可動域の端で1秒止め、指を一度しっかり開いてから握り直すと全体を使い切れます。
ストレッチ
肘を伸ばして手のひらを上へ向け、指先を下へ引くと前腕の内側が伸びます。20〜30秒ずつ左右2回。肘の内側の痛みはいわゆるゴルフ肘のことがあり、続く場合は医療者に相談してください。パソコン作業が多い人ほど張りが溜まりやすい場所です。
出典
- 動画・英語 AnatomyZone Forearm Muscles Part 1 - Anterior (Flexor) Compartment - Anatomy Tutorial
- 動画・英語 Memorize Medical Anterior Forearm Muscles (Flexors)│Anatomy Tips, Tricks and Mnemonics
- 動画 カラダ研究所_日本一わかりやすい解剖学チャンネル 【腕/手×筋肉】腕〜手の動き&主要な筋肉がすべてわかる動画
解説動画: 前腕トレーニングの前提知識とリストカールの選び方/筋肉あるある
前腕は遺伝かどうか: 前腕は遺伝だという説がよく聞かれるが、最初の時点でやや遺伝の特性が出やすいだけで、その後の発達にはさほど関係ないという立場を取る。鍛えれば普通に筋肉は付く。そのうえで前腕を内側の屈筋群と外側の伸筋群に分け、それぞれに合ったトレーニングを探る構成になっている。
リストカールで鍛わらない部分: リストカール系の種目が鍛えるのは前腕の内側と、外側でも腕橈骨筋以外の筋肉。腕橈骨筋は上腕骨の外側から親指側の骨の先端に付いており、手首の関節をまたいでいないためどんなリストカールを行っても発達しない。ここを鍛えるには肘を曲げるか、前腕の骨をひねる動きが必要になる。
ハンマーカールの位置づけ: ハンマーカールは二頭の外側、深いところの上腕筋、腕橈骨筋、前腕の内側までまとめて鍛えられる。週3〜4セットを本気で行えば前腕種目を省いても概ね足りるとし、個別に前腕をやるほうが発達はよいが、ハンマーカールだけでも効果の7割ほどは得られるとしている。肘を体の後ろに引かず、曲げ伸ばしをしっかり行うことが条件。
最良のリストカール: 最も良い種目に挙げるのがバーベルのビハインドリストカール。足を狭くして立ち、体の後ろでバーを持って落とす寸前まで下ろし、猫の手になるまで上げる。落としても問題ない場所で行うと恐怖心によるリミッターがかからない。お尻に当たってやりにくければ片手ダンベルで代用でき、ベンチに片腕を着くワンハンドダンベルリストカールも手軽。
重量と回数の組み方: 高重量だけでは発達が遅い印象があるとして、10〜15回で限界が来る重量で2〜3セット、そのあと30回ほどで限界が来る重量を1〜2セットという比率で実施している。最後はパンプさせて指が動かなくなるくらいまで追い込むことも重要だという。種目は無数にあるが、結局リストカール系を愚直に続けるのが近道だとまとめる。