前腕屈筋群
腕
握力を生む前腕の手のひら側の束
どこにある?
多くは上腕骨の内側上顆というひとつの出っ張りから起こり、手首と指へ向かう複数の筋の集まりです。前腕の手のひら側、肘の内側から手首までの膨らみがこれにあたります。強く握ると、手首の内側に腱が何本も浮き出て動くのが見えます。
はたらき
手首を手のひら側へ曲げ、指を握り込む動きを担います。握力の大部分をここが生み、デッドリフトや懸垂で最後まで握り続けられるかを決めます。ここが先に限界を迎えると、狙った背中の筋を追い込む前にセットが終わってしまいます。
鍛え方
リストカールを15〜20回×3セットと高回数で行うのが基本です。デッドリフトをストラップなしで行う日は、それ自体が握力の練習になります。可動域の端で1秒止め、指を一度しっかり開いてから握り直すと全体を使い切れます。
ストレッチ
肘を伸ばして手のひらを上へ向け、指先を下へ引くと前腕の内側が伸びます。20〜30秒ずつ左右2回。肘の内側の痛みはいわゆるゴルフ肘のことがあり、続く場合は医療者に相談してください。パソコン作業が多い人ほど張りが溜まりやすい場所です。
解説動画: 前腕トレーニングの前提知識とリストカールの選び方/筋肉あるある
前腕は遺伝かどうか: 前腕は遺伝だという説がよく聞かれるが、最初の時点でやや遺伝の特性が出やすいだけで、その後の発達にはさほど関係ないという立場を取る。鍛えれば普通に筋肉は付く。そのうえで前腕を内側の屈筋群と外側の伸筋群に分け、それぞれに合ったトレーニングを探る構成になっている。
リストカールで鍛わらない部分: リストカール系の種目が鍛えるのは前腕の内側と、外側でも腕橈骨筋以外の筋肉。腕橈骨筋は上腕骨の外側から親指側の骨の先端に付いており、手首の関節をまたいでいないためどんなリストカールを行っても発達しない。ここを鍛えるには肘を曲げるか、前腕の骨をひねる動きが必要になる。
ハンマーカールの位置づけ: ハンマーカールは二頭の外側、深いところの上腕筋、腕橈骨筋、前腕の内側までまとめて鍛えられる。週3〜4セットを本気で行えば前腕種目を省いても概ね足りるとし、個別に前腕をやるほうが発達はよいが、ハンマーカールだけでも効果の7割ほどは得られるとしている。肘を体の後ろに引かず、曲げ伸ばしをしっかり行うことが条件。
最良のリストカール: 最も良い種目に挙げるのがバーベルのビハインドリストカール。足を狭くして立ち、体の後ろでバーを持って落とす寸前まで下ろし、猫の手になるまで上げる。落としても問題ない場所で行うと恐怖心によるリミッターがかからない。お尻に当たってやりにくければ片手ダンベルで代用でき、ベンチに片腕を着くワンハンドダンベルリストカールも手軽。
重量と回数の組み方: 高重量だけでは発達が遅い印象があるとして、10〜15回で限界が来る重量で2〜3セット、そのあと30回ほどで限界が来る重量を1〜2セットという比率で実施している。最後はパンプさせて指が動かなくなるくらいまで追い込むことも重要だという。種目は無数にあるが、結局リストカール系を愚直に続けるのが近道だとまとめる。