上腕筋

腕

上腕筋は、力こぶを下から押し上げる縁の下の力持ち

位置

上腕骨の前面の下半分から起こり、肘の前にある尺骨の鉤状突起と尺骨粗面に付きます。上腕二頭筋の下に敷かれていて、外から見えるのは肘の外側寄りのわずかな部分だけです。腕を曲げると、力こぶの外側の縁にもう一つの膨らみとして、指先で触れられます。解剖の解説動画によると、支配は主に筋皮神経で、橈骨神経からも枝を受けます。

はたらき

肘を曲げることだけに専念する単関節筋で、前腕を曲げる力を二頭筋に足します。回外は、肘と肩をまたぐ二頭筋の仕事で、上腕筋は回外をしません。二頭筋を下から押し上げ、育つと力こぶの高さが増すと説明されますが、英語の解説動画(House of Hypertrophy)は、これを理屈の上の話として扱っています。

鍛え方

ハンマーカールと手の甲を上に向けたリバースカールが中心で、10〜15回×3セット。親指を上に向けた握りを保ち、肘を動かさず前腕だけを起こすと狙いが外れません。ダンベルで比べたMRIの研究(未経験者21人・掲載前)では、台に上腕を預けるプリーチャーカールのほうが、インクラインより上腕筋を多く増やしました(+21.1%対+17.1%)。二頭筋はインクラインのほうが多く増えました(+22.1%対+18.9%)。

ストレッチ

肘を伸ばしたまま手の甲側を下へ向け、反対の手で指先を軽く引くと肘の前が伸びます。20秒ずつ左右2回。硬くなると肘が伸びきらず、押す種目のフォームが崩れます。カールを高回数で行った日に短く入れておくと、翌日の張りが軽くなります。

出典

  1. 論文・英語 Kobayashi Y ほか(2026) Exercise-specific preferential hypertrophy of individual elbow flexor muscles after incline versus preacher dumbbell curl training
  2. 資料・英語 OpenStax Anatomy and Physiology 2e 11.5 Muscles of the Pectoral Girdle and Upper Limbs
  3. 動画・英語 House of Hypertrophy This Arm Muscle is Underrated (Don't Ignore it)
  4. 動画・英語 RegisteredNurseRN Brachialis Muscle Anatomy: Origin, Insertion, Workout Exercise, Action

解説動画: ダンベル7種目・5分間の腕スーパーセット/山澤礼明【筋肉チャンネル】

概要: 二頭と三頭を交互につなぐスーパーセットを、1種目30秒前後を7種目、合計およそ5分で回す構成。初心者は5kg程度のダンベルから始めるよう目安を示す。立って行うアームカール、キックバック、親指を縦にしたカール、頭の後ろからのエクステンション、膝に肘を固定するカール、スカルクラッシャー、オルタネイトハンマーカールの順に進む。

親指を縦にするカール: 腕の外側を狙う種目として、親指を縦にしたまま上げ下げする型を二度組み込んでいる。外側が発達すると力こぶに力を入れたときのピークが高く見えると説明する。ラストのオルタネイトハンマーカールも同じ握りで、外側に加えて前腕も鍛えられる種目として置かれている。

肘の扱い: カール系では下ろし切ったところで肘を伸ばし切らないようにしてテンションを抜かない。膝を軽く曲げて膝と肘を固定して行うカールは曲げ切ったところで負荷が最大になる収縮種目で、収縮側を意識する。仰向けのスカルクラッシャーでも肘の位置を動かさず固定したまま伸ばす。

頻度の目安: 始めたばかりなら2〜3日に1回、まず1セットから。慣れてきたら1日に2〜3セット行うとより効果的だとしている。器具はダンベルだけで、立位と仰向けを行き来しながら休みなく進めるため、自宅で腕をまとめて追い込みたい場合に組みやすい形になっている。