肌の科学図鑑 | オトモマッスル

メラノサイトが作る肌の色素で、紫外線を浴びると作られる量が増えます

メラニン
写真: Ewelina Mazur, Dominika Kwiatkowska, Adam Reich / CC BY 4.0(Wikimedia Commons)

しくみ

メラニンは表皮の一番下にある基底層のメラノサイトで、チロシナーゼという酵素の働きにより、チロシンというアミノ酸を材料に合成されます。メラニンには黄赤色系と黒褐色系があり、その割合や量が肌の色を左右します。メラノソームという小さな袋に包まれて周囲の角化細胞に渡され、細胞の核を紫外線から守るように配置されます。紫外線が増えると、メラニンの生成が増え、渡されるメラノソームも増えます。

スキンケアとの関わり

メラニンは本来、紫外線から肌の細胞を守る防御反応です。日本皮膚科学会は、日焼けで赤くなる炎症でメラノサイトが刺激され、メラニンが大量に作られて黒くなるのは、次の紫外線への備えであると同時に皮膚が傷ついた結果でもある、と説明しています。美白と呼ばれる化粧品の効能は、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐという範囲で認められています。

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【日焼けの仕組み】メラニンの働き(UVAとUVB)とは

UVBとUVA、紫外線の中身は一様ではない

紫外線と一口に言っても、地表に届く量の大半を占めるUVAと、量は少ないものの肌への刺激が強いUVBとでは、肌への働きかけ方が違うと説明されています。UVBは主に表皮に作用し、日焼けによる赤みなど比較的早く現れる反応に関わるとされる一方、UVAは波長が長いため表皮を通り抜けて真皮まで届くとされています。この違いが、次に触れるメラニンの作られ方にも関わってきます。

メラノサイトが刺激を受けてメラニンを作る

紫外線の刺激を受けると、表皮の一番下にある基底層のメラノサイトがメラニンを作り出し、周囲の細胞へと受け渡していく流れが紹介されています。メラニンは紫外線を吸収することで細胞の核が傷つくのを防ぐ働きを持つと説明されており、肌が黒く見える変化は、この防御反応の結果として起こると考えられています。

ターンオーバーとともに、色は少しずつ入れ替わっていく

メラニンを受け取った基底細胞は肌にとどまり続けるのではなく、形を変えながら少しずつ表面へ押し上げられ、最終的に垢として排出されていく皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)の流れの中で運ばれていくと説明されています。日焼けによる色の変化も、この入れ替わりのペースに応じて時間をかけて目立たなくなっていくとされており、そのペースには個人差があると考えられます。

UVAは真皮まで届き、たるみやしわにも関わる

UVAは表皮だけでなく真皮まで届くため、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンにも影響を与えると説明されています。これは短期間で目に見える変化というより、日々浴びる紫外線が長い時間をかけて積み重なることでしわやたるみとして現れてくると考えられているものです。メラニンが作られる反応も、こうした紫外線から肌を守るための仕組みの一部として起きていると捉えておくとよさそうです。

出典: ゴローサブチャンネル(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 動画・英語 HHMI BioInteractive How We Get Our Skin Color | HHMI BioInteractive Video
  2. 公的機関 日本皮膚科学会 Q4 日焼けはどうして起こるのですか?
  3. 論文・英語 Seiberg M(2001) Keratinocyte-melanocyte interactions during melanosome transfer
  4. 論文・英語 Boissy RE(2003) Melanosome transfer to and translocation in the keratinocyte
  5. 論文・英語 D'Mello SA, Finlay GJ, Baguley BC, Askarian-Amiri ME(2016) Signaling Pathways in Melanogenesis
  6. 論文・英語 Prasawang N, Sutjarit N, Sitthipunya A, Suwannalert P, Monsuwan W, Charoenchon N(2025) Inhibition of Tyrosinase and Melanogenesis by a White Mulberry Fruit Extract