滑舌

リズムと言葉

言葉が聞き取れる形で口が動くこと

どういう技術?

舌と唇とあごが子音の形を作りきれているかという話です。歌は音の長さが先に決まっていて、母音を拍の上に置くと子音に使える時間は拍の直前だけになります。ふだんは気にならない人でも、言葉数の多い速い曲ではその一瞬が足りず輪郭が溶けます。特にタ行・ラ行・カ行は舌先と舌の奥が続けて動く必要があり、疲れてくると真っ先に崩れます。

やり方

歌う前に口を閉じたまま舌先を上の歯ぐきへ10回つけ、続けて「ラ・タ・ナ」を2秒で3周します。曲の中で詰まる小節は、音程をつけずに歌うのと同じ速さで歌詞を読みます。読めない速さなら、歌っても言葉にはなりません。舌の位置が下がっていないかも一緒に確かめます。

練習のしかた

部屋に入ってからの最初の3分を、この確認だけに使います。詰まる箇所を1つだけ決め、テンポ変更で5〜10%落として言いきれる速さまで下げ、そこから少しずつ元へ戻します。3回続けて言えたら次の速さという進め方が分かりやすく、店の外では口を動かさず舌だけで同じ動きをすれば場所を選びません。

やりがちなミス

口を大きく開ければよいと思われがちですが、開けすぎると舌の空間が減り、かえって不明瞭になります。あごに力が入れば音程まで揺れます。早口の部分を声量で押し切ろうとすると言葉のほうが潰れ、何を歌っているのかが伝わりません。速い曲ほど声は小さめに置くとかえって聞こえます。

解説動画: 【毎日舌トレ6種】驚くほど歌声が変わる。滑舌改善・高音・低音・テクニック声の悩みは舌の硬さが原因かも!/ひろこクラブ

誰のための舌トレか: いい発声に必要だとして、舌のトレーニング6種類をまとめて行う動画。呼びかける相手は歌がうまくなりたい人、舌のせいで滑舌が悪い人、魅力的な話し方をしたい人。さらに緊張しやすい人、よくむせる人、顔のたるみや頭痛・肩こりが気になる人も挙げ、これらをまとめて舌トレで改善するという。数が多いので慣れないうちはいくつか選んでよい、と最初に断っている。

喉を開く動きとセットで: 1つ目は喉開けと舌出しの組み合わせ。あくびのときの喉の開け方をしてから舌を出し、この往復を4回繰り返す。2つ目は「あいうえおべえ」で、こちらも4回。個々の運動の細かい理屈は別の動画に預けていて、ここでは実演に合わせて一緒に動かすことに徹している。

舌先回しと舌骨筋伸ばし: 3つ目は舌先回し。舌の先で口のまわりをなぞって2周し、続けて逆回りに2周。これを繰り返す。4つ目は舌骨筋のストレッチで、喉のまわりにたくさんある舌骨筋を伸ばしながら舌を斜めに伸ばし、舌先を斜め上へ4回押し出す。舌そのものより、舌を支えている喉側の筋肉に効かせる運動になっている。

ツイストと巻き舌で仕上げ: 5つ目は舌のツイスト。カウントに合わせて舌をひねっていく。最後の6つ目がタングドリル、いわゆる巻き舌で、4カウントずつ行う。ここまでが1本分のメニューで、全部できた人いるかなと本人が言うくらい、通しでやると量がある構成になっている。

変わるのは滑舌と呼吸: 締めくくりは、舌トレを日々積み重ねれば滑舌と呼吸が変わるのでぜひ挑戦してほしい、という言葉。おまけとしてとっても小顔になるとも付け加える。並ぶ6種類はいずれも舌と、舌を支える喉まわりを動かす内容で、理屈より通しでやり切ることに重きが置かれている。